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阿久根と魚と珈琲と

こんにちは、なおっちゃです🍵

ついに3年後期も終了。大学生の3/4終わってしまったとは…。
大学生活も残り1年、大学生でしかできないことをやっていきたいなと思いつつ、大学生らしいことって何だろうなとも思っています笑

そんなこんなで今回は、阿久根に行ったときのお話をしようかなと思います
11月下旬に、個人的に会社訪問というような形で阿久根の水産加工業の会社さんにお邪魔させていただきつつ、1泊2日で阿久根に滞在してきました
そこで会社のことはもちろん、社長さんの考えや阿久根という町に対して感じたことが多々あったので、それをまとめていけたらなと思います


阿久根の町に根ざすということ

社長さんから、阿久根で水産加工業をするなかで考えていることのお話を伺いました。

鹿児島で育ち就職などで一度都会に出たが、故郷に帰ってきて居場所を感じたり地元が好きという気持ちに気付いたりしたこと。
地元の利を生かしてここで獲れるもの、昔からある手法を使うこと。
地元の人たちの力も借りて、地域に根ざして取り組む強みについて。

阿久根という町やその文化と歴史、地域との関わりや地域活性化など幅広くお話いただきました。

一番驚いたのは、地域活性化は”趣味嗜好の範囲の話”だということ。
(少しニュアンスが違うかもしれませんが…)

町の人たちは活性化なんて求めていないかもしれない。
今までの生活が担保されれば、観光客が来ることも人が増えることも望んでいないかもしれない。
外の人たちが「この地域は廃れていっているから活性化させよう」と言っても、地元の人に賛同されるのか?

確かにと納得しながら、そのような視点はなかったなと思いはっとさせられました。
今まで地域づくりというものに少なからず関わってきたものとして、
じゃあ地域の人たちはどう思っているのか?と考えたことはなく、まだまだ自分の視野は狭いと痛感しました

そんななかで今自分がしているのは、”地域活性化”という大きなものではなく、趣味嗜好の範囲のことだと。
地域のためになるから!ではなく、自分がやりたいことだからやっているんだということ。
人のためにやっているんだ!と大義名分があるのではなく、自分がやりたいからやっているんです!というのも応援したくならないか?と。

この話を聞いて、同じような事業をするうえでも地域の人たちが話を聞いたときの受けとめ方が全然違うだろうなと思いました。
地域のために!と言われると、自分たちとは違うからとどうしても突っぱねたくなる気持ちもあるなと思いますが
こんなことがやりたいので応援してください!という姿勢だと、素直に応援できることもあるなと。
それぞれの見方・考え方で相手の受け止め方も変わり、地域との関わり方や事業の進み方など色んなものが変わっていくのかもしれないと思ったお話でした。

阿久根に泊まる

今回宿泊させていただいたのは、イワシビル内にあるホステル。
詳しくは下記のホームページからご覧ください。

1階は水産加工品を使った商品やたい焼きが楽しめるショップ・カフェ、
2階は水産加工場、3階がホステルになっています。

カフェでいただくたい焼きが絶品なので是非食べてほしい

手洗い場やシャワーなどは共用で、ラウンジスペースもあります。
お部屋は1人分のベッドと机があるこじんまりとした印象で、1人で静かに過ごしたいときにはちょうどいいサイズ感でした。
館内では至る所に魚柄があしらわれていたり、漁港で魚を入れるトロ箱が使われていたりと、海や魚を感じられる館内でした。

トロ箱を使った鏡
日の光が差し込むラウンジスペース

予約制で朝食の追加もできます。
朝食でいただけるのはイワシの丸干しと小鉢たち。

イワシの存在感増し増し

私自身イワシの丸干しを食べたのは初めてだったのですが、身がふっくらとしてすごく美味しかったです!
適度に脂がのりつつ、くどくなくさっぱりといただけるので朝食にぴったりでした。
小鉢の料理も阿久根や鹿児島といった地元のものを使っていたり、ショップで販売されていたりするものばかり。
どの料理も美味しくて食事を楽しめました!

魚と阿久根

朝はセリの様子を見に漁港へ。
漁港に行ったのは2回目。セリの様子を見たのは今回が初めてでした。
魚がどんどん運び込まれ、トロ箱という箱の中に種類やサイズごとに仕分けられます。
ベルトコンベアで流れながら仕分け、積む作業は手作業で。

港で働く方々

トロ箱に詰め終わると、掛け声の後にセリが始まります。
置かれたトロ箱1つ1つを、各お店の担当の方が魚の状態や量をじっくり見ていきます。
その後どの箱をいくらで買うのか書いた紙を、セリの担当者に渡すことで買い手が決まります。
買い手がつかなかったものもその場で廃棄するのではなく、お店の方の確保状況などで話して
買い手が決まったものはその場でお店のトラックに積み、すぐさま運搬、次のセリへと向かいます。

私が想像していたような争い・たたき売りのようなものではなく、
それぞれのお店の状況、港の状況をみながら、一緒に進めていくような印象でした。

セリの様子を間近で

漁港の近くには昔ながらの鮮魚店も。

阿久根の町に残った唯一の鮮魚店が、この武宮鮮魚店です。
新鮮な阿久根の地魚が販売されており、カフェのメニューや食卓の料理など、地元の人に愛されているお店でした。

昔ながらの建物の雰囲気が良き

珈琲と阿久根

阿久根に滞在するなかで気づいたことは、コーヒーを扱うお店が多いということ。
1泊2日の滞在期間だけでも、2店舗伺わせていただきました。

港町珈琲焙煎所

お洒落な看板でお出迎え。

こちらは空き物件をリノベーションして建てられたお店。
実際に焙煎もしており、コーヒー豆の販売もしていました。

青いタイルに白を基調とした清潔感のある店内

海の町を思わせるような、色合いや建物の作り。
珈琲の香りが店内に漂い、ゆったりとしながら阿久根の雰囲気と珈琲を愉しむことができました。

ともまち珈琲

テラス席の写真。

海沿いにある珈琲屋さんで、以前道の駅の珈琲店で働いていた方がこのお店をオープンされたそう。

天気も良くて最高のロケーション

スタンドのような形態になっていて、コーヒーやティーなどメニューも充実していました。
ここでは地域のお店とのコラボしたランチメニューやキッチンカーの出店もあるそう。
これをお目当てにくるお客さんや、お店が好きでよく来ている方などとのお喋りも弾み、天気だけでなく雰囲気も暖かく感じました。

どこでもふらっと立ち寄れて、初めての場所なのにゆったりできる。
まったりとした時間のなかで、自然と会話や関わりが生まれる。
そんな空間が阿久根の珈琲にはあるのかなと感じました。

過ごしてみて

初めて阿久根という町をじっくり巡らせてもらったのですが、温かくゆったりとした時間が流れている町だと感じました。
人の温かみ、町の温かみを感じて、帰るころには心がほくほくする感覚がありました。
昔ながらの景色を大切にしつつ新しいお店や人々も入ってくる町で、
地域の人と外の人たちが互いに協力して阿久根の町を大切に守っていっているのだなと思いました。
ただの港町ではない、人々の温かい営みがあるのが、この阿久根という町なのだと感じた1泊2日でした。
阿久根で出会った皆さん、ありがとうございました!

阿久根の海の綺麗な夕焼けを添えて

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