見出し画像

価格の決め方 ケーススタディ メモ ②

今回のケーススタディは、価格の決め方に関するものである。
ある商品の市場を推定して、価格を決めるという流れになる。

<設定>
クライアントは大手製薬会社 
薄毛に悩む人の治療薬を開発をした。
この錠剤の治療薬は、3ヶ月以内で15歳当時と同じくらいまで髪の毛が生える。
一度生えた髪を維持するためには、毎日1回服用する必要がある。

問題は、この治療薬に対する日本国内の市場規模を推定するとともに、どのように価格設定を行えば良いかを考える。
これ以外の目的は、マーケットシェアをとることよりも、莫大な利益を得ることを望んでいる。
適切な価格設定を行えば、マーケットシャアは自然についてくると思っている。

【市場推定】
結論=13百万人

<錠剤情報>
・男女服用可能
・保険適用外
・購入の際は医師の処方箋が必要となる。
・副作用あり
 男性が服用すると2%は性的不全になる。
 女性は胎児に影響を与える可能性があるので、将来的に子供を産むことを考えている
 女性は服用しない方が良い。

このことから40歳以下の女性は服用しない方が良い。

日本人口を120百万人、平均寿命を80歳と仮定する。
どの年齢層をとっても人口数は同じであり、男女の比率は50:50であると仮定する。
総人口を20歳ごとの世代別・男女別に分解をすると、各世代の人口は120÷4=30百万人となる。(男性15百万人 女性15百万人)

以上の表から、潜在的な顧客は20百万人と言える。
ただし、薄毛を気にしていない人、経済的に余裕がない人を考慮すると、1/3に当たる7百万人を差し引くと13百万人と推測できる。

【価格設定】
結論=月9000円

3つのアプローチで考える。
①競合品との比較による価格設定
②コストベースの価格設定
③価値ベースの価格設定

①競合品との比較による価格設定
液体タイプ=月5000円
錠剤タイプ=月6000円
効能は自社製品が3倍ある。
代替品は存在しない。
ロイヤリティは特になし。液体か錠剤かで決める。

②コストベースの価格設定
販売コスト=100円
研究費=0円(偶然発見したため)
200円に設定すると100%のマージンを得られる。

③価値ベースの価格設定
マーケットの需要の強さを考慮する必要あり。
つまり、薄毛に悩む人は、いくらまで支払う意思があるのか。
競合がやく月に5000円支払っている。
つまり、効能が3倍であるから、15000円支払う意思があるはず。
ただし、生死に関わる錠剤ではない。
差し迫ったものでなく、純粋に美容に関わるものである。

そのため日常生活で消費する品目との比較で考えるのが適切である。
例えばスタバは1日300円くらい支払っている。
コーヒー一杯分と同等以上の価値があると言える。

つまり、月9000円(300円×30日)と言える。
さらには、クライアントの目的はより大きなマーケットシェアを獲得することではなく、利益を最大化すること。
シェアを拡大する場合は、競合よりも低い価格でシャアを獲得し、ロイヤリティが高まった段階で価格を釣り上げる方法がある。
しかし、今回は利益の最大化であり、商品力が強いので販売から口コミによりシェアを獲得ができることが予想できる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?