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利益の上げ方 ケーススタディ・メモ①

今回紹介するケーススタディは、自分のために投稿している。
ただし、このケーススタディを覚えることで役に立つこともあると思うので、読んで損はないと思います。

<設定>
クライアントは大手商業銀行の頭取である。
クライアントから2つの質問をされた。
①売上高が上がっているにも関わらず、銀行の利益が減少している主な原因は何か
②銀行の利益を回復させるためにできることは何か?
聞いたところ、これ以外に目的はないとのことである。

主人公は問題を2つのパートに分けた。
⑴クライヤントの売上高が伸びているにも関わらず、利益が減少してしまっている要因を把握すること
⑵ ⑴の分析結果を踏まえて、クライアントの問題を解決し、利益回復の軌道に乗せるための方策を考案すること

⑴から分析を開始をした。

主人公は3つのポイントに分析の焦点を当てる。
⒈銀行業界全体の状況 
⒉クライアントの売上構造
⒊クライアントのコスト構造

この時、利益の減少は、銀行全体的に見られる現象なのか、それとも、クライアントのみなのか?
また、クライアントの業界内におけるポジショニング、マーケットシェアや競合状況は?

それぞれ聞いてみると、まずクライアントのみ利益が落ち込んでいる。
そして、クライアントは業界における大手銀行の1つであり、20%のシェアを持っている。
競合は、全国に店舗をもつ大手クラスの銀行が3行存在し、各行がクライアントと同程度のマーケットシャアを持っていることが判明した。

クライアントの独自の問題が発覚したので、次にクライアントの売上構造とコスト構造に調査を開始した。
以下の式でそれぞれを表す。

売上構造=金利収入(70%)+手数料収入(30%)
コスト構造=変動費+固定費
クライアント数800万人

そしてクライアントの事態をグラフで表すと次のことが判明した。

このグラフから言えることは、顧客一人あたりの平均コストが平均売上高を上回っている。
つまり、新規顧客を獲得するにつれて、コストもそのまま比例的に増加していしまっているのが要因である。
全く規模の経済が働いていないという現状である。

クライアントの利益が急激に減少している原因は、儲けの少ない新規顧客が増加していることと、新規顧客の増加に対してコストも比例的に増加してしまっていることである。

主人公は解決策を3つ提案した。
1、リストラ→ただし、理想的な方法ではない。
2、顧客一人あたりの平均売上高を増加させつつ、同時に顧客一人あたりの平均コストを低下させることである。
3、クライアントが抱える顧客上位顧客から下位の顧客まで幾つかの客層にセグメント化して、各セグメントに応じて提供するサービスの質や請求する費用を変える。
つまり、銀行にとっての顧客価値に応じたサービス提供するというビジネスモデルを取り入れる。

また今回使ったシナリオは利益増加シナリオである。

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