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【臨床日記】3年間リハビリに通ったのに、、、一度もやってもらったことない

今回もあまり問題提起しすぎるのもどうかなと思いますが、現状のクリニックなどでのリハビリテーションの質の低さについては患者さんにとってあまりにも損害が大きいので、そういうところもまだあるという事実は残すべきだと思い書き記します。

腰痛症でクリニックに3年間通われていた方。
骨格的に腰部側弯(左凸)、脚長差6ミリ(左が短い)があり腰部への負担はとても高くなっていました。

股関節の伸展制限が右にあり、同じく右の大腿四頭筋、腸腰筋、腰方形筋に短縮を認めました。

歩行分析でも、墜落性破行を認めました。

上記の特徴から当然の如く脚長差に対して補高をし、短縮している筋群へのストレッチと、腰部凹側の離開の体操とバランス練習などを実施。

当店としては当たり前の対応ですが、3年通っていたところでは、脚長差のチェックはなし、短縮している筋へのアプローチもなし。
ほぼマッサージだったそうです。

歩行分析もしていないとのこと、、、。

「3年通ったのになんでこういうのを見てくれなかったのでしょう?」
とご本人。
「そうですよね、でも腰痛のガイドラインのようなものに則るのが医療なので、個別性は見ないというか、見れないシステムだと思います。」
と私。

本当にそう思っています。
セラピストが悪いのではなく、医療はガイドラインやプロトコールで動くことが良しとされていて、個別性を確認する評価やオーダーメイドのアプローチはやりにくいという側面があります。
そもそも、20分という時間で担当するようになっているので、当店のように60分という時間がかけられません。

ここらへんについては他の記事でも触れています。

お客さんからこういう意見が出てくるたびに謝っています。
同じ資格職として、医療は基本的に救急対応で、慢性疾患や生活習慣病には弱いということを。
対症療法であって原因療法ではないと。
だから、ごめんなさいと。

でもこの方が3年間通ったということは、週に1回としても、144回です。
20分でだいたい¥1850ですから、合計で¥266,400掛かっています。
約25万円意味のない対症療法に掛かっているわけです。
こういう方が山ほどいるならそりゃ医療費が国を潰しますよね。

よく3年も通ったよなぁと思いますが、ご本人は「医療を信じていたので、、、。」とおしゃっていました。
本当にこの現実は重いですよ。

リハビリテーションは成果報酬にすべきですね。
よくならないなら打ち切り。
そうなると漫然とした対症療法では算定できなくなります。
痛みが主訴ならばそれが30%以上軽減したとか、明確な判断基準で効果を見たらいいです。
僕のやり方なら殆どが数回で終了になります。

3年とか有り得ないです。
この前の方は2年通われていて長いので終了と言われたと。

僕が見たらひどい歩き方で、、、こりゃ再発するでしょという感じで、1回の関わりで歩きを正常化させました。
2年何やってたの?という憤りしか出てきません。

本当に巷のクリニックなどでの外来リハビリテーションはやばいですね。
もちろん、いいところもあると思います。
そういうところでは良くしているので僕のところにはきません。
ですから当店にはクリニックで良くならなかった人が来ているので、ばっちりバイアスが有りますが、まぁそういうところは多々あるということです。

講習会を開いて僕は技術や考え方をオープンにしていますので、誰でも学べます。
本気で患者さんの力になりたいなら、クリニックの制度を変えるくらいの気持ちで医師と連携して予防運動療法の視点を取り入れてほしいです。
痛みや障害には原因があります。
どこの痛みだろうが全身のアライメント、骨格特性、運動歴、歩行分析は必須です。
血検と同じです。
必須なのです。

検査が足りないから原因が追求できないし、場当たり的な対症療法しかできないのです。
痛み止め飲んでもメカニカルストレスは無くなりません。
解熱剤を飲んでも風邪は治りません。

当たり前のことを当たり前にできるリハビリテーションの専門家が増えることを切に願います。

よろしければサポートをお願いします。私自身ではまだまだ微力です。当たり前の選択や情報を得ることができていない方々に、予防医学の視点で、知らなかったことで損した方を少しでも減らすよう、有益な情報を発信していきます。皆様の応援を励みに、より精進して行きます。応援ありがとうございます。