天橋立_

僕なりの観点で"地方"を考察してみた。 #Local Innovator's Tour 〜フックソン〜

久しぶりの投稿です。

ちゃんと文面として残さないといけないですね。。。


約1ヶ月前の話になりますが、

3月26日〜28日まで、Local Innovator's Tour として丹後でツアーを行っていました。


↓一緒に企画をしていた濱田の記事



去年10月1日に行った

「理念ピッチ〜地方×教育〜」から、

丹後にスタディツアーみたいなものをできたらいいなと話しており、

11月ごろから始動し始めたLocal Innovator's Tour も無事第1回を終了しました。

(はじめは写真多めになりますが、僕なりの観点で地方を考察してみたので、ぜひ最後まで読んでください)


自分は、"神戸"というある一定の都市部に住んでいたこともあり、

それまで「地方」という領域には特段思い入れはなかったのですが、

理念ピッチをきっかけに「意外と地方には可能性が溢れているのだな」

と気づき、まぁ関西も東京に比べれば一つの地方だしなぁと思い、

本腰を入れてここを作っていこうと決意しました。

今回の参加者16名

写真は、Innovatorの「I」

今回は、みねやま福祉会という京丹後の社会福祉法人の全面バックアップのもと、

「マ・ルート」という会場を借りて、実施に至りました。

日本三景の1つ"天橋立"を常に眺められ、日本海が見える最高のロケーションです。

梅田から2時間で通うことができるので、

月1回通うことも普通に現実的で、関西にいながらも、

地方創生ができる環境として、十分すぎる場所です。


マルートに併設されている"桟橋"

2階の会議室から見える景色が素敵すぎて、

到着した瞬間、全員外を見に行っていました。

とにかく海が近い。

青空と海のもとでの、"青空メンタリング"

インスピレーション沸きまくり。

朝日から夕日まで1日中景色を楽しめる

竹竿で釣りをするメンバー

絵になっています。

夕日

3日間ほぼぶっ通しで、ワークをしていたので、

腕を組んだまま仮眠する人も


内容はというと、、

1日目 講義&仮説出し


若手の社会福祉日本一を決めるグランプリで、優勝された櫛田さんによる講義

次世代の福祉を担う日本一の方のお話、フィードバックも含め、

貴重な機会を何度も作っていただきました。

宮津市議会議員による講義「宮津市の課題と将来像」

京丹後で、7年ほど地域に密着されている某大手新聞会社の方にもきていただき、

熱いメッセージをいただきました。

2日目 街歩き&ヒアリング

宮津市子育て支援センターにっこりあ

幼児施設は小さい頃以外行った記憶がないのですが、

運営の方の説明を聞いていて、細かく意図が設計されていることに衝撃を受けました。

マルートの職員の方にヒアリングをする班

ある高校に話を聞きに行っている班もありました。

3日目 成果発表会

高校の先生や、違う地域の福祉法人の方、

新聞記者、京丹後で活躍する起業家、

地元の高校生も10名以上きていました。

笑顔な人。。


当日のさらに詳しい様子は、

Twitter 「#フックソン」で検索してもらえれば見れます!

成果発表会の様子は、辻 尚也のFacebook からFacebook ライブ配信で見れます。

Local Innovator's Tour 第一弾を終えて、、、

自身も"地方"に関する知識をほぼ知らない状態で進めたので、

これから地方を進めていくにあたって、

マーケットを知るという意味でも、

今回のツアーで、しっかりとインプットをすることを目的にしていました。


色々と学びはありましたが、

「結局、地方創生も経営と同じ」と考えるのが一番腑に落ちました。

基本的に考えることは、いつも考えていることとそんなに変わらない。


①地元の人にいかにWin を与えるか。

これは当たり前すぎることではあるのですが、

実際、きちんとこれを考えられる人は少ないし、

僕らが思うWin は全然Win ではないことがある。


だからこそ、マーケティングが重要。


今回も2日目にリサーチ・ヒアリングとして、

「街歩き」を入れていたのですが、

ことごとく1日目にチームで立てていた仮説と外れていました。


某大手新聞社の人が言っていた言葉ですが、

「色々外からきて考えたとしても、地方の人にプレゼンして、

"ありがとう"と言ってもらう絵が想像できなければ意味がない」


いくら外から学生が頑張っていても、

地元の人を巻き込んで定着するかは別問題。


※事前研修の講義で「シェア金沢」の事例が出ていました。


ここは、街作りにおいて注目されている場所です。

福祉施設として、街全体を設計していく中で、

地元の人に対するWin として、

温泉を掘り、その温泉を地元の人だけ無料で使えるようにしました。


地元の人を圧倒的にひいきすることがポイントとのことです。


なぜ温泉か?というと、

誰もが毎日使う場所として入浴があるからです。


地方に住む人は、当たり前にスマホも持っていない人がいる。

そんな中、楽天カード2000円分、Amazon ポイント2000円分、LINE Pay 2000円分とかをバリューとして与えても、そもそも使わないから意味がない。


どう地方の人にリーチして、人を動かせられるかを考える必要がある。


日頃、ITを当たり前に使うような環境にいると、

麻痺しがちになりますが、


そもそも地方に残っている人は、

・地方に残らざるを得なかった人

・都会に出たけど、地方に戻らざるを得なかった人

・都会に出られなかった人

こういった人が9割をしめる。


本気で、街を変えてやろうと思っている層は、ごく一部。


自ら、その地を選択した人がそもそもいないような状況。


そんなマーケットの中、いかにして、価値を与えていくことができるのか。

ここに関しての当たり前の基準を知ることが第一歩です。


②街を1つの会社、事業として捉える思考

これは個人的に、すごくヒントとなりうる思考だと思っていますが、

まだまだ粒度が粗いので、もっと体系化したいなぁと思っています。


そもそも、街を1つの会社として捉えます。


こんな感じで、資産を街単位の観点で分析していきます。

例えば、「時間」に関して。

これは交通インフラがどれだけ整っているかが大きく関わっていきます。

どんな交通インフラがあるのか?


電車あるか?地下鉄あるか?バス走っているか?タクシーあるか?車あるか?Uber あるか?

頻度はどれくらいか?

1時間に1本か?10分に1本か?

座れるか?満員電車か?

電車は超多いけど、満員電車であれば、ほぼ"時間"という資産で見るとマイナスになりうる。

"人" "情報"に関しては、圧倒的に東京が多い。


などなど、街が持つ強み弱みを分析していく視点。


街ごとに持っている資産は別物であるので、

その街に合わせて活かし方を考えていく。


将来、、、

中央集権型から、自律分散型へ進んでいく社会であるなら、

「街単位で組むような交渉をし合う状態になる。」


「僕らは、これとこれが強みで、あなたの街のあの弱みを埋めれるので組みませんか?」

みたいなことが普通に起こってくるのではないか。


③人口を増やす地方創生はオワコン説

地方創生を考えるに当たって、人口は大きなテーマになってきます。


人口に関しては、純顧客型ビジネスと同じ思考

純顧客=新規+既存ー流失

人口=(生まれる人+新しく移住する人)+(住んでいる人)ー(他の街へ移住する人+死ぬ人)


その街に入ってくる新規と流失がどういう関係であるか。

新規>流失だったら、人口は増える。

新規<流失だったら、人口は減る。


※地方創生を考えるにあたって、関係人口という考え方もあります。

↓「関係人口」という概念


人口で考えれば、

日本の人口はこれから減っていく一方です。

僕は専門家ではないので、確証はないですが、これは変えられない事実だと思います。


あるスポーツの事業を行う起業家が、スポーツビジネス向いている人かどうか見極める質問として、

「スポーツの競技人口を増やすためにはどうしたらいいか?」という質問をしていました。


地方における人口の考え方も、この質問に対する答えと思考はほぼ同じ。


答えは様々ありますが、その方の答えは、

「1人1競技ではなく、2つ3つ競技すること」


1人1競技するのが当たり前な限り、

「野球」と「サッカー」は競技人口を奪い合うしかない。


その本来奪い合っていた人が、

どちらも「野球」「サッカー」をすれば、

シンプルに数が増える。


これと同じで、一人一つの街に住む思考な限り、

日本人は減っていくばかりなので、(移民が流入したりすると話は変わるが、)

街同士が、人口を巡って疲弊するような奪い合いが起こります。

そんな中で、それぞれの街に未来はありません。


・関係人口を増やす。

・都市と田舎の2拠点生活をする人を増やす。

・減っていく人口の中でいかに成立するシステムを作るか。


そういった思考を持たないと、

地方の未来はないのではないかと考えています。


④地方創生も、分類で言えば、 IT業界みたいなもの

地方創生も分類で言えば、

IT業界と同じぐらいのくくりでしかない。


ハードウェアなのか、ソフトウェアなのか、

インターネットなのか、通信・情報処理なのか。


その中でも、分類し出したらキリがない。


それぐらい違いの粒感。


「地方創生やりたい!」

というのは、

「IT業界中心に志望企業を見ています!」

ぐらいと同じ感覚なのかな。

地方創生のどの領域をするのか?

教育か?農業か?サービス業か?観光か?福祉か?

(分類に関しては、全然できていないですが)


地方創生も一気に全部の街が同じ速度で良くなるわけではなく、

1つ1つの地域から違うスピードで動き出している。


全地域それぞれの強み弱みがあるので、

資産を持っている街がさらに加速度的に伸びていく。


資本主義のルールと同じで、資産を持っている人がさらに富んでいく。


そんな中、どんな順番で、どんな領域から戦うのか?


ここを決めないと、街なんか一つも変わらない。


今後の展望、、、

まだまだ"地方"の全体像がわからないので、

引き続き、

マーケティングします。
資産を増やします。


スポーツと同じように1回プレーしただけで、

全部知ったようになった気になっていてはヤバイ。


と思うので、引き続き、

"地方"の卓に立って、プレーを続けます。


6月末に報告会兼ピッチをやる予定ですので、

興味のある方はそちらに足を運んでみてください。


まだまだ地方について知らないことだらけなので、

色々と教えていただければ幸いです。


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