インクルーシブデザインとは?理解すれば新たな気付きを得られる
こんにちは。naraと申します。
普段は京大に通いながらマーケティング会社を経営しています。
今回はインクルーシブデザインという概念について僕なりの解釈を紹介したいと思います。
インクルーシブデザインを理解できると、新たな視点から製品開発や改善ができるようになり、取り入れることで、新たな気づきが得られるようになります。
そもそもインクルーシブデザインとは?
インクルーシブデザインは、特定のニーズを持った人を製品開発の現場に呼んで意見をもらうことで、開発者には考えられなかったような気付きを得るデザインプロセスのことです。
例えば、カーナビを開発している企業が、視覚障碍者の方からカーナビについて意見をもらい、音声でガイドできると位置情報がわかる。同乗していて不安がないという声があったとします。
その声をもとに製品開発をしたところ、実は、ドライバーは運転中は操作ができないというペインがあり、音声操作ができることが利便性が高まっというような気付きを得ることができます。
このように、インクルーシブデザインを理解することで、特定のニーズの方だけでなく、今いるユーザーの満足度を高めることにつながることもあるのです。
インクルーシブデザインを実践する
インクルーシブデザインは、すぐに取り入れて始めることができると思います。実際、僕もこのセミナーに行った次の日に、タイ人とディスカッションしたのですが、意識してどういった特定の悩みがあるかを聞くことで、全体にとって生かせるアイデアを得ることができました。
インクルーシブデザインを取り入れるには、
使わない人
使えない人
使おうと思わない人
を巻き込むことが重要です。
この3タイプの人を巻き込むことで、新たな気づきが得られます。
「なぜ使わないのか?」「何が障害でつかえないのか」「どうして使おうと思わないのか」リアルな意見を聞いて開発に活かしましょう。
オリオン座って知っていますか?
いきなり変な質問をしてすみません。笑
オリオン座って知っていますかね?
オリオン座って何って聞かれたらなんて説明しますか?
「オリオン座は星座のひとつで、星が砂時計みたいな形をしてて、、」
こんな感じですかね?
それでは、目が見えない人から、「オリオン座って横から見るとどうなってるの?」って聞かれたらどうしますか?
ちょっと戸惑ってしまいますよね。
そして、そのような疑問は、目が見えないからこそ、特定の人だからこそ生まれる疑問なのです。
あなたが当たり前だと思っていることも、使っている人にとってはわからないということはザラです。
その先入観を打ち破りよりよい製品を開発するためにもぜひインクルーシブデザインを取り入れてもらえればと思います。
ユニバーサルデザインとは何が違うの?
インクルーシブデザインを初めて聞いて、「障碍者に優しく」とか「ユニバ―サルデザインの言いかえでしょ?」と思われるかもしれませんが、これらは誤解です。
インクルーシブデザインは障がい者のためのものでなければ、ユニバーサルデザインとも異なります。
ユニバ―サルデザインは、製品がだれにとっても使いやすいかという評価指標であり、設計手法ではありません。インクルーシブデザインは製品開発プロセスです。
企業のCSRという並びでこういった言葉は使われがちですが、「やっとけばいい」という考えだと何も生み出されないので、なんでやるのかというところを明確に考える必要があります。
この考え方に続いてサーキュラーデザインという考えもあるのですが、それはまたお伝えできればと思います。
僕自身もインクルーシブデザインという考えを知ったばかりなので、ご意見等あれば勉強させていただきたいと思います。
社会に役立つという観点を忘れずに今後も発信していければと思います!
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