子どもたちの25%が補助具を使いたくないと感じていることをどうとらえるか?

本日の対面朗読では、
イギリス障害学の理論と経験―障害者の自立に向けた社会モデルの実践―の第25章を読んでもらった。

この本自体が英国の大学で障害について学ぶ学生が読む教科書として作られたもの。
第25章は教育や若い障害者にフォーカスがあたっており、まずはそこから読んでみたいと思ったのだ。

印象的だったこととしては、特別支援教育を考えるにあたってはその視点が専門家に偏りすぎていて当事者たちの声が反映されていないという指摘だ。
そこで、様々な障害のある子どもに対するインタビューから彼らが率直にインクルーシブ教育に対して感じていることを明らかにしている。
そのなかで25%もの子どもたちが特別な道具を学校で使うことに抵抗感を示しているという実態が浮かび上がってきた。

「見えにくいのだから使いなさい」
と言われても使うことができなかった経験は私もある。

専門家からみれば、それを使えば学ぶことができるのだからなぜ使わないのか、あるいは、無理やりにでも使わせなければという使命感やおせっかいな気持ちがあるのかもしれない。

でも、使わないという選択をしてその結果、失敗するのは子ども自身。
自己選択・自己決定の先に失敗があったとしても、その失敗を通じて学ぶことはあるはず。

障害児へのいじめなど、なかなか繊細なテーマにも踏み込んでおり読み応えがあった。

次の対面朗読も楽しみ。

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