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芝浦工業大学しばうら鉄道工学ギャラリー(東京都江東区・新豊洲駅)

東京の私立理系大学の中で特に四工大と呼ばれる大学群がある。これは都内にある四つの私立理系大学の間につながりを持ち、勢いをなくしつつあった理系大学を強化しようと20年ほど前に作られたものである。その四工大の一角としてあるのが芝浦工業大学である。しばうら鉄道工学ギャラリーは、芝浦工業大学附属中学高等学校の校内にあるという非常にかわった形態のミュージアムである。

芝浦工業大学附属という名称ではあるものの、こちらの中学高等学校の歴史は大学よりも古く鉄道開業50周年を記念して開設された東京鐵道中学が前身となっている。当初は鉄道職員の養成期間である鉄道教習所の中に作られたことから、鉄道と深い関わりがある学校である。高校から芝浦工業大学へ進学する生徒も多く、その学力の高さから芝浦工業大学は海外から見た日本の大学ランキングでも私立大学で立命館と並ぶ順位を取得している。

心がワクワクする入口である

駅の改札のような入口からすぐ目の前に飛び込んでくるのは鉄道の車両部品の数々。初代新幹線の先頭の団子鼻の部分や機関車の銘板、変わったところでは昔あった電車内のストーブなども展示されている。また芝浦工業大学へ寄贈された多くのコレクションも余すところなく展示されていて見応え充分。鉄道好きによる鉄道好きのためのミュージアムであるものの、自分のように鉄道の知識がなくても楽しめるのは間違いない。

こりゃあったまりますね

 鉄道ギャラリーの中で特に注目したいのはNゲージで、こちらは附属中学高等学校の生徒たちによって作られた模型の中をNゲージが走るというもの。学生ながらさすがに工学分野で英才教育を受けている生徒、その腕前はプロ並み。さらにそのNゲージは本物の運転席で操作ができるのが嬉しい。運転方法がわからなくてもスタッフの方が丁寧に教えてくれる。

Nゲージは男の浪漫である たぶん

トイレはウォシュレット式。学校の一角にある展示スペースなので一般のミュージアムに比べればコンパクトではあるものの、その展示内容はとにかく充実している。鉄道に興味があればそれこそ何時間でもいられるようなミュージアムである。火曜日から土曜日まで開館しており、学生が授業中である教室の横にあるギャラリーで見学するという特殊な体験ができる。

コレクションの数にひれ伏す


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