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大倉集古館(東京都港区・神谷町駅/愛のヴィクトリアン・ジュエリー展)

ホテルオークラ東京のすぐ目の前にある大倉集古館はその名の示す通り、かつて大倉財閥として財を成した大倉喜八郎によって収集した子美術などを展示するために作られたミュージアムである。関東大震災で崩壊したものの、伊東忠太の設計によって再開館、喜八郎の死後は息子の大倉喜七郎が引き続き収集した美術品を収蔵している。谷口吉生によって2019年にリニューアルされたばかりの新しいミュージアムである。

英国王室のライフスタイルを紹介する企画展を開催。1837年に大英帝国の王位を継承したヴィクトリア女王が築いた「太陽の沈まない帝国」を時代背景とした英国王室にまつわる宝飾品やアンティークジュエリー銀食器などを紹介している。これまで収蔵品の中でも日本や東洋の古美術品がメインで開催されることの多かった中で、西洋のアンティーク品というホテルオークラの格式高い装飾をイメージさせるような内容となっている。那須高原にある穐葉アンティークジュウリー美術館の所蔵品を紹介している。

館内撮影NGなので羊をお楽しみください

1階は銀食器のティーセットに始まり、エメラルドやダイヤモンドの、ターコイズといった宝石やゴールドなどのブローチにブレスレット、イヤリングといった装飾品が目に飛び込んでくる。結婚式に使うようなティアラやリングなども。普段ではまず目にすることのできない貴族の生活の一端を垣間見ることができる今回の展示、普段は自分のペースでゆっくり観られることの多いこちらのミュージアムが結構な人数で、特に女性が多く見受けられるのはやはり英国王室というブランドだろうか。

館内撮影NGなので文人をお楽しみください

2階も引き続きのアンティークジュエリーの他に、ウェディングドレスやベール、扇や日傘といった服飾品も紹介される。注目したいのは先日の戴冠式で英国王となったチャールズが皇太子だった頃にダイアナ妃と結婚した時のシルバーボックスやダイヤモンドリングなども紹介されていること。今回は地下階にもレースが張り出されているなどとにかく格式高い展覧会となっている。

館内撮影NGなので五重塔をお楽しみください

そんな中に混じって大倉集古館の収蔵品である古美術品が点在しているのもまた面白い、地下1階の階段にある獅子像は中国の三国志時代に建てられた銅雀台から出てきたものだという。片や近代西洋の華やかな美術品、片や古代中国の重厚な美術品という対比もまた面白い。トイレはウォシュレット式。

館内撮影NGなので外観を略

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