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ブラック・ウィドウ

「ナターシャには、アベンジャーズともう一つの帰る場所があった」

延期に延期を重ね、もはや公開することさえも都市伝説になっていたんでは?という今作が遂に公開された。
いや、もう村西とおるかってぐらいお待たせしすぎた今作は、本格的にMCUフェーズ4の開始のゴングがなり、ファンにはたまらん映画になっていたのと同時に、マーベル映画を観たことない人でもほとんどノイズ無く、観て楽しめる一本になっていた。

◎ここにきてMARVELがガチ王道スパイアクションを!

まずこの映画、スパイアクション映画としてかなり出来の良いこと良いこと。このジャンルのこれまでの名作たち、M:Iシリーズだったり、ボーンシリーズ、そしてそして007だったり、オマージュをバンバン感じるシーンてんこ盛り盛り盛岡冷麺で、飽きることなく観れた。スパイ映画単体として観ても、かなり完成度の高い作品だったし、なんだったらピクサー作品のMr.インクレディブルのようでもあり、エンタメ性の高い一本になっていた。そしてやっぱ女性のアクションってカッコイイよね。スカーレット・ヨハンソンはもう年々演技派アクション女優として進化してて一周まわって怖いわ←笑ラストの空中戦なんてどうやって撮ってんの!?ってぐらい迫力満点で想像を超えて凄かった。フローレンス・ピューやレイチェル・ワイズ、他レッドルームの暗殺者たち含め、ガールズアクション最高映画!

◎SPY×FAMILYでMr.インクレディブルで

今回の新キャラたちがまぁみんなまとめて、、めっちゃ良かった!
特に家族間のテンポが凄く良かった。
まずなんつっても、フローレンス・ピュー演じるナターシャの妹エレーナ。
この姉妹二人のやりとり一つ一つが、まぁ愛らしい、微笑ましい。姉妹っていう関係性なんだけど、親友とかソウルメイトとか、そっちに近い感じ。
今ノリにノッてるフローレンス・ピューはアクションまで出来てしまうのか。鬼強やん。
そして、ストレンジャーシングスでは保安官ホッパーを演じてるデビッド・ハーバー。
今作では、かつてロシアのキャプテン・アメリカとして名を馳せたレッドガーディアン、一方でダメダメでクサクサなナターシャの父親を演じた。
良い意味で、この人に暑苦しくて、臭くて、ウザイ親父をやらせたら天下一品よね。
この作品、結構シリアスな要素強めで、下手したら冷たい雰囲気の映画になっていてもおかしくない中で、このキュートな馬鹿オヤジのアレクセイがいることで、だいぶユーモア溢れる作品になっていた。
母親のメリーナも、アレクセイとは対照的に知的で冷静、それでいて強いクールビューティな感じがレイチェル・ワイズにピッタリだった。
その他、今作の敵であるタスクマスターはビジュアルが個人的に好きな感じだったし、ドレイコフも勧善懲悪でやってることが結構エグイのもヴィランとして良かった。

児童虐待、人身売買、女性差別など現代社会の問題のメタファーが描かれており、ちゃんとメッセージ性も盛り込まれていた今作は、「アベンジャーズ エンドゲーム」でああいう選択をしたブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフという一人の女性をしっかりと再認識したのと同時に、MCUフェーズ4の1作目として文句ない出来でした。

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