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私が野球を嫌いな理由

またこの季節がやってきた・・・!
そう、高校野球の季節です。

日本人は本当に野球が好きだなぁとつくづく感じます。
連日プロ野球やメジャーリーグの話題が報道されるだけに飽き足らず、
この季節はアマチュア高校生の部活動全国大会である高校野球、通称甲子園までもが新聞に大きく報じられるくらい、この国は本当に野球が好きらしい。

日本に生まれ育った私はというと、野球は嫌いです。
こんなこと堂々と言うと非国民と罵られてしまうかもしれません。
こんなに毎日野球の情報が日常に溢れているというのにさっぱり興味を持てない、むしろ嫌いだな、と思うその理由はなんなのだろうな~とふと考えていたら、いろいろと書き連ねたくなった思いが出てきたので筆を執ることにしました。

決していやよいやよも…みたいな話ではなく、単純に嫌いな話をするだけな
ので悪しからず。


野球、単純に試合時間が長すぎると思いませんか…?
しかも終了時間が未定。
ここにまず「人の時間を何だと思ってんだ!?」という不満を抱きます笑

今では専用のBSスポーツチャンネルなどで放映されているのであろう(何しろ興味がないのでその真偽は知らない)プロ野球ですが、私が子供の頃はシーズンともなると毎日どこかの地上波民放チャンネルのゴールデンタイムで試合が放送されていました。
まず自分が好きな番組がこの野球放送の煽りを受けて放送休止となることはもちろん不満だけど、もっと嫌だったのは試合が延長になると放送時間も延長になり、自動で試合以降に編成されている番組までもが順次繰り下げられることです。しかもそれも野球の試合展開に応じて10分だけ遅れたり、30分遅れたりとまちまち…。

こっちは見たいドラマがあるのに何時にチャンネル回せばいいかわかんないんですけど?!?
寝る時間遅くなるんですけど!?!ビデオに録れって言うんですか!?!
元々2時間も枠取ってるくせに、まだ試合が終わらない、終わる時間の目途もつかないって、どういうこと???

最近は日本シリーズとかWBCとかのビッグイベント以外地上波で野球が放送されることがなくなったので、そういったストレスからだいぶ解消されたのは非常に喜ばしい限りではあります。(ラジオでは相変わらずの様子)

他のスポーツでは観戦している側に配慮して人気落ちさせないためにルール改正などに積極的に取り組んでるところもあるはずなのに(バレーボールとか確かそうだったと記憶してます)、野球と来たら全然変わろうとしないじゃん…!
って思って念のため検索してみたら、一応出てきました。
日本野球機構の試合時間短縮のための施策が↓

https://npb.jp/gbp/2008/tanshuku.html

ふーん、やっぱ試合時間長すぎって自覚あるんじゃん。
そうそう、攻守交代でダラダラ走ってるのも気に障るんだよね…。

でも、これって別にルールにして厳格に決められる前に選手一人ひとりが元々意識高く持って心がけていればできたことではないんですか?
「今日も観客の皆さんのためいい試合をしましょう!飽きさせないよう、きびきび行動を心がけましょう!」って試合前にロッカールームとかでミーティングとかして声かけしあわないんですか??

まぁこれは言いがかりですが(自覚はある)、ここに私の野球が嫌いな理由があったと気が付きました。
そう、野球には謙虚さが足りないのでは、と。
人気スポーツで黙っていてもファンは集まってくる。そこに胡坐をかいて自分たちでより良くしようとか、貴重な時間やお金を使って観に来てくれる方に感謝の気持ちを持とうとか、そういう意識が足りていないのでは…と思ってしまうわけです。
(完全に個人の意見です)


振り返れば野球の謙虚さの欠如を感じた瞬間は人生の中で他にもありました。

私は学生時代吹奏楽部員として青春を過ごした人間なのですが、
この季節になると駆り出されるわけです。
高校野球の地方予選大会の応援へ。

暑い中、炎天下の日差しから楽器を守りながら、応援団の指示を受けてひたすら演奏する約2時間。
私の高校は一回戦がいつも同じ市内の球場で行われていたので、その時は楽器や譜面台を抱えて徒歩で応援に駆け付けさせられました。(持ち運びしやすい木管楽器の宿命)
試合が勝ち進めば、2回戦以降は県内の遠い球場までバスに乗って行くことも。自分の高校が地方大会で優勝することはない、それを誰もが分かっていたとしても、負けるまでついていかざるを得ないわけです。

これの何が問題かというと、吹奏楽部にとっても自分たちの青春をかけて臨む吹奏楽コンクールの季節と丸被りしている、ということなのです。
(地方によって差があるのかわからないけど)私の地元では7月下旬に地区大会があり、8月上旬に県大会がありました。

夏の主役は高校球児たちだけではないのだよ

部員数の多い私立の強豪校などは、一軍はコンクール練習に専念して、二軍以下が野球応援に行くなんてこともあると思いますが、
私の通っていた弱小公立高校にはそんな潤沢に部員数がいないので、野球応援にも行くし、コンクールも出る。そう、これこそが全員野球じゃ!状態。

コンクールの練習もしなければならないのに、野球応援の練習もしなければならない。もちろん学校の授業やテストもあるし、夏休みは宿題もある。
日中に野球応援に行って演奏して、バスで帰ってきて夕方コンクールの合奏練習をした日もありました。

そうまでしても、野球部員たちからありがとうと感謝されたこともなければ(試合後に形式的にグラウンドで全員が「応援あざっした!」みたいな挨拶をしてはいるけど)、「吹奏楽部も頑張ってください」と言ってもらったこともない。
たぶんあの人たち、恋人が吹奏楽に入っている奴以外は吹奏楽部も同じ時期にコンクールに出場してることすら知らないんだろな。

もちろん自分たちがコンクールでいい成績を収められなかったのは野球のせいだ、と言うつもりは毛頭ないけれど、
誰かの青春の貴重な一部を差し出して応援してもらっていることを、野球部の人たちはもっと謙虚に受け止めてくれたら良かったのにな。

ということを大人になった今でも高校野球の試合や報道を見るたびに、ふと思い出しては、なんとなく悔しい気持ちになったりするのです。

だから、私は野球が嫌いなんだな、と最近思い至りました。
でもこれは私の通っていた学校だけの話で、別の学校は違うのかもしれません。

そして、もしもこの記事を偶然目にしてしまった不運な高校球児がいたら、
ぜひこの夏は吹奏楽部員に優しい声掛けをしてほしいな、と
思います笑

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