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デザインよりも伝えたいことを重視する

先日、企業への提案書をどうやって作ったらいいですか?
という質問を後輩コンサルタントから相談を受けた。
今までは中小企業向けだったので大手企業への提案書は初めてでびくびくしているとのこと。
「へぇ、どんな提案書?」って見せてもらったら・・・
デザインはとっても素敵。なんか色んなテンプレを盛り込んだようなスタイリッシュなデザイン。。。

なのだが・・・中身がマジでない。
「えっちょっとまってこういう提案書を今まで提出してきてるってこと?」
「あっ・・・はい。まずいですかね。」
「いやいやそうじゃないんだけど・・・」と考えること1分。

中小企業はデザインで提案書が通るのか・・・いやそんなわけはない。
この中身のない提案書から何を受け取ればいいんだ、もしやトーク力があるからこそ資料は補足なのか・・・?
といくつか疑問が湧いたので聞いてみた。

「提案書とプレゼンはセット?」
「中小企業の場合はそうですね。」
「だよね、どんな話してる?俺に聞かせて」
とその場で10分ほどプレゼンを受けた。
実によくできている。これは通るなぁ、という印象。

しかし、大手企業となると話は変わる、だから相談してきてくれたのは正しい。ほんとよかった、こんな提案書じゃどう考えたって担当者すら通過しない、というくらいのクオリティ。

まず、提案書として成立していない理由の大部分は
デザインで誤魔化そうとしている」ということ。
それっぽい言葉を並べても伝わらなければ意味がない。
スタイリッシュなデザインでもワードセンスが低ければデザイン価値はゼロになる。

だから、まずは「何を伝えたいのか」を明確にしようか。
コンサルに入ったらどんな価値を提供できるの?
法人のどんな課題を解決することができるの?

と、本人のコンサルティングについてヒアリング。

さらに競合にはない後輩にしか提供できない価値は?
スピード?PDCA?ラウンダー?OJT?など仕事の質・仕事の種類など角度を変えて次から次へと質問を重ねる。
ここで明確になったのは

コンサルティング×OJT×現場分析(覆面調査的なの)
というのが見えてきた。

これだよ、これ。

この3つの掛け合わせは唯一無二だからこの価値を軸にプレゼン資料を作っていこう。クライアントの課題の深度・幅、どこまで対応できるのか。
事前ヒアリングはもう済んでいたので文字起こし情報をみながら口頭課題から仮説を立ててプレゼン資料のページを積み上げていく。
状況に応じて対応できるように

基本→A
基本→B
基本→C

と、話が3つのどこに振れても対応できるように言葉を並べていく。
あとは、概算見積もりやABCごとのサービスの展開の仕方やサービス説明を加えて完成。

というか・・・よく今までこんなって言ったら失礼だけど提案書で通ったなと冗談交えて聞くと「これまで一発社長だったので勢いでなんとかなったんですよ!」

わかる・・・たしかに俺もそうだったわ。と一同爆笑で締めくくり。

誰に提案するかで資料の作り込みは変わる。
ただ共通していえることはデザインよりも相手に伝わる言葉を選んで提案資料を作ることだ。

文字だけでもいいのよ、伝わる文章になっていれば。(構成大事)

※提案書を作る時にデザインで躓いている人がいたらぜひこの記事を紹介してください。

タイトルは釣り記事でもなんでもなくて事実です。
僕は基本的に1枚で提案書をまとめる。こないだ提案して採択された大手の自動車関連企業はA4:2枚。もちろん事前に担当者が上司を説得するためにHPからプロフィール抜いてくれたり、自社の課題感を細かく情報提供してくれたから進んだ案件なんだけど。


小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社を経営している成田直人です。元ABCマートアルバイト個人売上日本一/PCデポ個人売上7か月で1億円/東久邇宮文化褒章受章/ビジネス書作家/研修講師/コンサルタント