才能を生かすも殺すも人間力次第
㉝今年の全国高校野球選手権大会で慶応高校(神奈川)が107年ぶりに優勝した。同校の森林貴彦監督は「エンジョイ・ベースボール」をスローガンに選手たちを引っ張った。「エンジョイ」と言うと、まずは「笑顔を絶やさず、楽しみながら」ということになるが、「エンジョイの前に『よりレベルの高い」」という枕詞(まくらことば)が付くそうである。折角、好きで始めた野球。どう投げて、どう打ちたいかを徹底的に考えさせ、自己分析のレポートまで書かせ、そして日々の練習の中で互いに議論をさせ、手間と時間を掛けて選手と一緒になって野球技術の向上を図る。その努力は「勝利のためだけでなく本人の成長のためである」と言っている。すばらしい監督だと思う。
ドラッカーはどんな人間にもその人しか持っていない個性・才能がある。その個性・才能を周囲のあるいはリーダーの人間性が、決して上目線でなく寄り添って育てること、その先にチームの成長と成果がある、と訴えているように思う。
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