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弁柄

弁柄

弁柄の歴史は古い。弁柄とは古来から使われている赤色顔料のことである。

75000年前のアフリカの洞窟壁画や15000年前のアルタミラ(スペイン)でも弁柄の赤が用いられていた。磁硫鉄鉱石から得られる赤は魔除けの意味と、旺盛な生命力の象徴の意味があって古来尊重されてきた。
日本でもBC7000年ころからあり、飛鳥奈良のころには社寺を美しく彩った。近世岡山の銅鉱山で銅の採掘の時に、一緒に出てくる硫化鉄

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静かに消えた赤プリ

バブル経済を象徴する建築物だった「グランドプリンスホテル赤坂(略称赤プリ)」の解体は劇的だった。

高さ140mの威容を誇ったこの超高層ビルは、最新の解体技術によって、静かにそして美しく消えていった。アメリカなどでは爆薬を仕掛けておいて、一気に大崩壊させる。実にダイナミックなやりかたであるが、人口も建築物も密集した東京ではできない。

そこで開発されたのが、大成建設の「テコレップシステム」と呼ぶ工

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