血栓を引っ張り出す

脳に血栓ができたらやっかいだ。

切開して取り除くことなどできないし、溶解剤を入れて溶かすとなれば、すぐにすぐは間に合わない。時間がかかるので、その間に脳梗塞を病む危険性は高い。最近、町でよく見かける歩行不自由な人を見かけるが、脳をやられると半身不随に直結する。このやっかいモノの血栓を、器具で摑まえて取り出す治療法がすでに有って、年間3000例にもなっているという。その名も「脳動脈再開通治療法」である。

ステントをカテーテルで脳血管内部に運び、血栓に食い込ませて回収する。医師はX線で得られた映像をリアルタイムで動きを確認しながら治療できる。

ステントは網状の筒構造で、網目が大きくて補足しやすくしてある。回収部は直径4ミリ、長さ20ミリ、プラチナ製であるが、使い捨てにする。

もっと細い器具にできれば、脳血管だけでなく、いろんな部位の血管にも使えそうだ。或いは、つかみ出すというよりは、その場で溶かすとか、細分化するとか、焼くなどの手はないだろうか?あるいは、スポイトのように吸い込んで処理できないだろうか?多分、既にいろいろ研究していると思うが、血管を通して回収する方法は、大きな期待を抱かせるニュースである。開発者は文京区の日本ストライカーというところである。

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