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小麦粉の特性〜吸水量〜 UDON屋#6

さて今回は前回に引き続き
小麦粉の特性です。

今回は小麦粉の吸水量についてです。

◯吸水量とは?

読んで字のごとし
小麦粉が吸水する水の量です。

吸水量に影響する要素は
1、グルテン量
2、小麦粉の水分
3、損傷でんぷん
4、ペントザン(繊維質)

があげられます。

1、グルテン量

吸水量にもっとも影響を
与えるのがグルテン量です。

小麦粉には
グルテニンとグリアジン
という水に溶けないタンパク質

を持っています。

この2つのタンパク質が
水のおかげで絡み合うことによって
グルテンという物質が生まれます。

なのでタンパク質が
多ければ多いほど
吸水量は大きくなります。

多くの水が必要になるんですね。

なので吸水量の増減は
タンパク質の量の増減に比例します。

パン用などの強力粉
タンパク量が多いので
吸水量は多いです。

タンパク量の少ない
薄力粉は吸水量は少ないです。

うどん用の中力粉は
その中間程度なイメージです。

同じASW原料のうどん用小麦粉でも、
等級や製粉の仕方によっても
吸水量は違ってきます。

2、小麦粉の水分

小麦粉の水分の規格は
14%+0.5%程度で
大きくぶれることはないです。

なので通常の小麦粉製品であれば
吸水率との関係性を
気にするほどではないです。

3、損傷でんぷん

傷ついたでんぷんです。

製粉工程の粉砕や打撃によって
でんぷん粒が傷んでいる状態です。
この割れ目や裂け目から水が入り込み
見かけ上、吸水が増えたようになります。

吸水率は健全でんぷんの数倍になりますが、
一般的な製粉工程で作られる
小麦粉製品内の損傷でんぷんは
ほぼ一定
していると考えられます。

なのでうどん作りにおいては
それほど重要視するものではないです。

4、ペントザン

なんだそりゃという名前です笑。

小麦の皮部の繊維の一種
水に溶けるものと
水に溶けないものがあり、
水に溶ける方が吸水性が高いです。

ペントザン全体で胚乳部の3%、
その内1%程度が吸水性の高いやつです。

ただその含有量も少なく
吸水量への影響度は少ないです。

◯まとめ

基本タンパク質の量で吸水量が増減する!

あと古い小麦粉も
乾燥して水分が低くなっているので
吸水量は多くなるんですが
そんなにめちゃくちゃは変わりません。

キーワードはグルテン形成です!


それでは!

明日も元気に上を向いて!



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