見出し画像

妻は、やはり、そんな顔をした。

手術の後遺症で、私の左腕は力が入らなくなり、自力で曲げることが出来なくなった。主治医は、原因究明と回復を目指して、2週間で全身麻酔の手術を4回もおこなった。




あれから9ヶ月が経った。

まだ力は弱いし、可動域は完全ではないが、ぱっと見は違和感の無い状態にまで回復した。

主治医は安堵して、こう言った。
「ここまで回復して本当に良かった。実は、再手術には周りからの反対も多かったんですよ。完全復活まではもう少しありますが、頑張りましょう。」

9ヶ月前、主治医はこう言っていた。
「今のまま再手術をしないと中途半端な状態になる可能性がある。手術はつらいと思うけど、このままだと後悔することになるから、手術をさせてほしい」

私は70%の回復ではなく100%の回復を目指してくれているんだ、と解釈し、その言葉に勇気をもらい、信じてここまでやってきた。

私は、帰って、妻にそれを伝えた。

「 先生ホッとしてたよ。ここまで、回復して、ほんと喜んでた。じつのところ、再手術には周りのスタッフから反対されてたんだって!でも、このままだと70%の回復で終わってしまうから、なんとか100%の回復を目指して手術させてくれないかって言ってたもんね。いや、ほんと良かったよ。」 

 

すると、妻は赤い顔でこう言った。

 

「"ホッとした"じゃないわ!こんな目にあわせて!」




ま、そうなるとは思った。

もちろん回復は喜んでくれているし、前向きに立ち向かった私を称えてもくれる。

でも

まだ、妻の怒りは、おさまっていない。

いつも読んでいただきありがとうございます。