思い通りにならない日々に嫌気がさして、すべて投げ出してしまおうか、とも思ったけれど、何とか踏みとどまっている。

　踏みとどまっている？　そもそも、もしかしたら、そこまで深刻にも考えていないのかもしれない。

　職場の同僚と話しをしながらふと、そんなことを思ってみたけれど、たぶん、この子も同じだろう。

　初めから、思い通りなんて、いくわけもないんだから。

　常日頃変わる状況に、今、何ができるのか。

　それこそ、思い通りなんていったらおもしろくもないだろうし、予測した通りのことしか起きないならやる意味もない、なんていうのは強い言い方かもしれないけれど。

　この子もきっと、そんなことを思っているのだろう。不満や疲れを口にしつつも、目の奥底にあるものは弱さを見せていない、から。

　私のことは、どう見えているのかな。

　そんなこと、口にする必要もない。

　あぁ、今日も一日が終わった。

　明日、また、新たな一日が始まる。

　どんな色に染まるのか。それはやっぱり、楽しみでも、ある。