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#5 映画のワンシーン

こんにちは。
最近はとても暑いですが、快晴が続いています。
朝日や夕日がとてもきれいで、音楽を聴きながら散歩をしています。
たまにイヤホンを外して、休憩がてらベンチに座って、小川糸さんや星野源さんのエッセイを読みます。
お恥ずかしいですが、そんな自分に酔っているのかもしれません。
まるで映画のワンシーンのような風景と音楽、主人公になったような気分です。

昨夜、そんな恍惚とした気分の中、白ワインとともにヨーロッパに想いを馳せ、『パリの恋人たち』という映画を観ました。
舞台はタイトルのとおりフランス、パリ。
三角関係なんてものじゃない、登場人物ぞれぞれが様々な気持ちを抱えながら、隠しながら、心を開きながら、恋をしたり愛を育んだりする物語です。
インターネットで調べると全然違うあらすじが書いてあると思いますが、私はこう解釈しました。

子役のジョゼフがとても綺麗な顔立ちで、表情による演技が素晴らしいと思いました。
作品の中で、ジョゼフの父(ポール)が亡くなり、母(マリアンヌ)との再婚の話を元彼(アベル)からされた際、マリアンヌを独り占めできなくなることや、子どもながら母親を守りたいという正義感、アベルに対して素直になれないなど複雑な気持ちを抱えて泣いてしまうシーンがあり、それまで少し大人びて冷静だった態度から、見栄を捨てた子どもの瞬間が見られ、自分の気持ちに素直になる場面に心打たれました。

ところで、映画のワンシーンってなんでしょうか。
映画には様々なジャンルがあって、舞台となる国や時代も違う。
どの映画のどこを切り取って「映画のワンシーン」と言っているのでしょうか。
一つ言えるのは、「映画のワンシーン」と言われて、戦争映画やホラー映画を思い浮かべる人は少ないということ(違ったらすみません、炎上したくないです。ごめんなさい。ごめんなさい。)。

きっと日本人なら海外、さらにはヨーロッパのおしゃれな店や街灯が並ぶ街を想像する人が多いのではないでしょうか。
石造の建物、カップに入ったコーヒー、美術館、ロマンチックに見つめ合う男女。
サブカルチャーの普及により、下北沢のような文化的な街を想像する人もいるかな。下北沢や高円寺はレトロとはちょっと違う懐かしさと切なさがあっていいですよね。

最近では「エモい」という言葉で全てが片付いてしまいますね。
かく言う私もエモいの便利さについつい頼ってしまいます。

最近は住宅街に坂道を見つけると、どこか懐かしさを覚え、「エモいな」と思います。川で犬を散歩している人を見つけると、平和だな、ずっと続けばいいな。そう思います。
夕方帰り道に聴くハナレグミのさよならcolorや、休日の朝に聴くmaroon5のsunday morning、平日の早朝に聴くDENIMSのおたがいさまは聴いているだけでエモいと感じるし、映画の主人公になった気分です。

私が「映画のワンシーン」と例える時は、「平和だな」「おしゃれだな」と思っていて、でもそれだけじゃ足りない、言葉では説明できない、形容し難い気持ちがあって、それを「エモい」で片付けたくない時なんだと思います。
胸がきゅっとなり、愛おしくてちょっぴり切ない、でも生きててよかったと思える。そんな気持ちを表現する魔法の言葉だと思います。

みなさんはどんな時に「映画のワンシーンのようだ」と感じますか?


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