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描いた夢と、ここにある今。

知らないベッドで目覚める昼。隣で親友が眠たそうな顔でもう昼だよ、と項垂れる。
そうだ、思い出した、ここは親友の家だ。
「自分シャワー浴びていいすか?」
そそくさと親友が身支度を始める。
1人だ。こういう1人になった瞬間が一番やばい。酒鬱である。
記憶。私の何も頼りにならない記憶を辿る旅。親友よ、早くシャワーを浴び終わってくれ。私に考える暇を与えないでくれ。


吉祥寺、公園口。
親友が視界に入った瞬間、思わずキスをしたくなるほど嬉しかった。この世界で一番愛している人間なのに、お互い出不精&自分から連絡を取らない人間なので会うのは本当に久しぶりだった。
この待ち合わせの瞬間から、今日は死ぬほど酒を飲むんだろうなという確信があった。まさかこの短期間で二つも戒めを書くとは思わなかったですが。

こうして始まった飲み。終わりの始まり。
親友が目の前で喋っている。それだけで嬉しくて気持ちの悪い笑みを浮かべてしまう。
週5で会っている時期もあったし、始発で待ち合わせして東小金井の喫煙所で煙草を吸ってそのまま解散したこともあったし、同じバイト先を2人とも飛んだ。
どれだけ会わなくても疎遠にならずに同じ温度感で付き合える友達がいて、私は本当に運がいい。思わず酒も進んでしまいますわ。

「周りが結婚とか色々状況変わっていく中で、秦だけは変わらないでいてくれるという絶対的な信頼がある」と言われた時はめちゃくちゃ笑ってしまった。みんな、俺を置いて先に行けよ。

ラストオーダーの時間。「角ハイボールと熱燗大を下さい」駆け込みでしっかりめに飲ませていただきやす。
「あと10分で閉店だって。ほら急いで急いで」煽る親友。私に沢山飲ますのが上手いのだ。
2軒目。お洒落なイタリアン。上品やね。急に2人とも正気に戻る。
カプレーゼとパテ。パテて。さっきまで熱燗がぶ飲みしてた人間が食べていいんですかい。キューバリブレ、飲ませていただきやす。
3軒目。ここで、親友の彼氏がまさかの合流。こちらも久々の再会。興奮で酔いが一気に加速する。
ハモニカ横丁。この辺りから怪しい気配。(お察しの通り、ここからは思い出消失タイムなので、書くことも少なくなっていきます)
うっすらと残った理性で、終電のことを考える。終電、間に合うかしら。
実際には2軒目の時点で終電は終わっていた(親友曰く)らしい。生きてて恥ずかしくないんですか?

その後、当たり前のように終電を逃した酒カス御一行は、始発までカラオケで過ごし、親友宅に帰宅。
カラオケの記憶はほぼ覚えていないので何も書けない。トイレに行くときに部屋の番号を見るのを忘れていて迷子になったことだけは覚えている。

〜ここからは親友から聞いた記憶がない部分のハイライトです〜

・親友宅についた泥酔三人衆、早朝にロードオブメジャーの心絵を大合唱。(近隣の方、本当にすみません)
・突然おもむろに装着していたリングを外した私は「こんなもんいらねえよ!!!」と捨て台詞を吐きぶん投げていた。
・隣で寝ていた親友になぜか腕枕をしていた。

これを書きながら頭を抱えてしまう。長く、重いため息がでる。
遠くの遠くの街に逃げたい。酒がない街に逃げたい。全てをやり直したい。真っ当な人間です、という体裁を保ちたい。
自分の中に確実にある破滅願望に、真剣に向き合う時が来たのかもしれない。今なら、まだやり直せる。まだ…やり直せる…かな…?

ただ、ただ。周りに大迷惑と醜態を晒している申し訳なさ、情けなさは勿論あるけれども、それは一旦置いといて、である。
一言言わせてください。
世界で一番楽しい日でした!!!!!誰か私を助けてください!!!!!!

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