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ライフとワーク。

『ライフとワークが混ざって一体化してるって…
 イメージが全くつきません。どういうことですか?』

今日、20代会社員男性からの素朴な質問だった。

えっ??  

自分で事業を立ち上げて、仕事をしている私からすると、
ライフとワークが渾然一体になっているのは当たり前で、
そのことが「イメージつかないレベルでわからない。」という感覚に、
驚愕だった。。。

しかも、その対話の場にいた、ほとんどの若い人達が、
うんうん、分からない。と頷いて興味深そうにしていた。

先週も今週も、
20代〜30代前半くらいの会社員(大企業)の人達の
対話をファシリテーションする機会が偶然重なっていた。

そこで感じるのは、若い人達が、
ライフとワークをきっちり分けている感覚があるなぁということ。

自分のやりたいことや好きなことは、「ライフ」でやる。
「ワーク」はライスワークとして、多くを求めず割り切って、
仕事の枠組みの中で効率的にこなす。
効率的にこなして、やりたいことの「ライフ」の時間に回せるように。

時間で区切るのもそうだし、
人間関係として区切るのもある。そうだ。

会社の人達だと気を遣って、素の自分を出せないから
極力、仕事以外の時間は飲み会も断って、友人とか家族とか
自分の素が出せる人との時間を取れるよう、スパッと分けている。とのこと。

若い人達、赤べこ状態でイキイキと話してくれた。

なんとも興味深い。

そもそも彼等が就職した時代って、
リーマンショックや東日本大震災などの後、
大企業であってもいつどうなるか分からない、
不安定な時代に入っていて、
そもそも会社に何か期待すること自体、
なかったんじゃないかな。。。
そう思うと、
そりゃしょうがない。

彼等にとっての当たり前なのだ。

「だって、自分の好きなこととか、やりがい感じることを話したくても、
 会社では、求められていない感じがしますもん。
 素の自分を出すことだって、求められていない感じがする。」と。。。

そうなのだ。。。

結局、会社や世の中が、彼等が可能性を感じられるような機会やスペースを
提供できていないのだ。


これ、
彼等の個性や意欲を後回しにしてしまっている代償は、
かなり大きいんじゃないかと思う。。。

彼等だって、決して最初からライスとワークを切り離したかったわけではないと思う。

そりゃ、働く時間も自分がワクワクしたり好きだと思えることを混ぜれたら
最高なのは思うけれども、
今の自分の職場を見てると、到底そんなことが叶う感じがしない。
そこを期待するほどに、叶わなかった時に、がっかりして傷付くばかりだから、
割り切って、切り分けたほうが良いよねと、している。

だからこそ、
「ライフとワークが一体化して働くってどんな感じなんですか?」と
全く想像つかないからこそ、素朴に質問してくれたのだろう。

グラフィックファシリテーションは、
参加者の主体性を育むことを1番の目的にしている。
参加者一人一人の中にある、
まだ言葉になっていない純粋意欲(個人の衝動)を
炙り出すように描くことで、
主体性を紡ごうとしているわけなんだけど、
そもそも、
会社や世の中が、常識を打ち破るような個人の衝動をどれくらい歓迎したり
それを発露するスペースを許しているだろうか??

もう流石に、効率重視だけを良しとしているようでは、
世界から取り残されちゃうような気がしているのです。

まぁ、困難さに直面する程に、
やりがいが湧くタイプなので、
諦めず粛々と描き出していこうと、腹を括った夏子です。

それにしても、今日の対話は、20代もいれば50代60代の人達もいる場で、
この話、休み時間も対話が続いて、
みんな戻ってきては画面を開けて話に参加していた。

すごい主体性のある対話の場でしたよ。笑
ちょっと凄かったなぁ~


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