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どう生きるかは、どう死んでいくか?

体験、思い出にお金を使う。

自己啓発とは全く違う、『人生が豊かになりすぎる究極のルール』。将来のために貯金して使い切れずに死ぬことがなんてもったいないことか、人生を豊かにするためにどういうお金の使い方をしたらよいかをこの本から学びました。
本の中で言う経験、体験に意識を向けることでそれが思い出となるということを受けて、私も確かにそうだったなと思うことがあり今回はnoteにまとめてみます。

フルマラソンは、私にとって運動というよりも一種の体験でした。過去5回のフルマラソンを完走していますが、すべてが運動の記録ではなく、思い出として記憶に残っています。

まずは名古屋ウィメンズマラソンを3回。名古屋に転勤時代に通い始めたスポーツジムがきっかけで、お世話になったインストラクターさんから「名古屋に住んでいるなら」とウィメンズマラソンを目標にされマラソン初挑戦。
名古屋の特徴的な広い道路をその日だけは女性ランナーだけが走れる特典はとてもスペシャルな体験で、転勤を終え名古屋から東京に戻っても名古屋に2年走りに帰るほど魅了され合計3回の完走。

そしてホノルルマラソンを1回。一人で初めて海外に行こうと思えたのも、ホノルルマラソンを走ってみたいという目標があったからでした。人生でいつかはと思っていたホノルルマラソンを、今しかないと出走を決められたのは会社の連続で有給を取得しようという制度があったことがきっかけ。
マラソン当日は早朝にスタートしてダイヤモンドヘッド越しに朝日を見ながらのラン。途中スコールにも見舞われ、体験したことのない湿気と暑さとの闘いでめちゃくちゃしんどかった42.195kmですが、今となっては本当によい思い出です。誰かにどうだった?と聞かれたら全力でホノルルはオススメしますが、私は一緒に行ってももう走らないかもしれません。笑

そしてアクアラインマラソンを1回。車に乗らない私も、アクアラインの上をランニングできるというのはこれまたスペシャルな体験だなと興奮して会社のランニング仲間とともに出走しました。
日曜日のアクアラインを閉鎖するというのはもちろん大変なことなので、スタート早々にアクアラインを往復するコースで始まり、その後はアクアラインの封鎖も解除され私たちランナーは千葉の田舎道をくねくねうねうね。前半との落差を感じるコースではありましたが、それでもアクアラインをランナーで埋め尽くしているさまは圧巻!
坂で少し下りになった時に、前方に見えるのは道路ではなくランナーランナーランナー、、、海の上にたくさんの人が浮かんでいるかのような不思議な光景は、アクアラインを車で通るたびに思い出されとてもよい経験となって記憶に残っています。


ふと、フルマラソンも体験だったと思って書き出してみたものの、やはり思い出すのは当時のその土地や空気、そしてその時の自分の状況など、やっぱり運動としてのフルマラソンではなかったんだなと改めて感じます。

走っているあいだ退屈じゃないの?とマラソンをしない人によく聞かれるのですが、それはきっと運動、キツいトレーニングとしてとらえているからなのかも。あくまで体験をしていて、自己対話をしながらその体験を鮮明に味わっている感覚。ランニング、マラソンってほんといいんですよね。

本の中では、若いころの(無茶な)海外旅行についても触れられます。筆者は行けなかった側としての後悔が本に記載されていますが、この2年で海外旅行そのものがすっかり異世界となってしまったことを考えると、やはり行けるときに行くというのは心から納得します。

私も、ホノルルマラソン以外にも、タイに住んでいる友人に会いに行ったり、一人でスペインに行ったり、今となっては一人海外旅行も本当によい思い出です。結婚した今、そんなに簡単に一人でフラりと行けないし子どもができたらなおの事ですよね。

もう時効なので書きますが(当時はショックすぎて誰にも言えなかった)、そのスペインの一人旅の際に、大事なスーツケースと2日ほどお別れしていました。
上海での乗継ぎの際に色々あってスーツケースを乗せられないと言われ、よく訳も分からず私だけ一人予定通りスペインへ。次の便で来るの?とか色々問い合わせたけど分からないとしかスペインの空港の人には言われず、結局スーツケースだけコロンと遅れてくること2日後。
それまでひとまず着替えをホテル近くの洋服屋さんで揃え、なんとかやり過ごしたことも今となってはいい思い出です。めちゃくちゃ不安で悲しくてもっとスペイン語を流暢に話せたらなにか違ったのではないかと自分を責めたことを思い出しましたが。笑

マラソン、海外旅行と書いてきましたが、今このタイミングでもできることとしてこの本を読んで再認識したこと、それがカメラの趣味です。

夫婦で自然の写真を撮る共通の趣味があることで、単にアウトドアが好きというよりも記憶をレンズ越しに残せていることもよい思い出になっています。被写体に意識を向けることで、日常の色々な考え事もその瞬間は一旦意識から抜けてストレス発散にもなっているというのはどこかの文章で読んで納得しました。

昨年10月に蔵前から小田原に移り住み、ごく日常に自然があって、山や海がいい被写体になってくれる。非日常を体験するのもいいし日常をこうやって切り取って思い出にするのもいいんですよね。

この春は梅を見たり桜を見たり、小田原の秋~冬と経験してきてまた新たな季節を感じれることがこれから楽しみです。来月にはイチゴ狩りの予約もできたし、5月の夫の誕生日にはまたちょっと面白そうな体験も企画中。

ゼロで死ぬという強烈なインパクトをこの本から得ましたが、必要な貯金と投資以外は意識的に「今」に目を向けて経験や体験に時間を使っていこうと、33歳の誕生日を目前に大人ってこういう感じか~と歯車がいい感じに回っていることを実感する、そんな本でした。

本日はここまで。最後までお読みいただき、ありがとうございました。


カバー画像はsummerdreamさん。
二人のおばあちゃんがおしゃれしてペディキュアも塗って、好きにソフトクリームを食べている様子が「今を生きている」感じがしていいなと思い選びました。

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