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故・橋田壽賀子さんが提言!「男を育てる女は最強」を考察する

かつて私は「女は男を育てるもの」という先輩女子のアドバイスに反発していました。

「どうして女だけが努力しなければならなの?男も女もお互いに努力しあって成長し、共に生きていくのが夫婦というものではないの?」と、育て合うことが男女平等のうちだと思っていました。

ところがアラサー過ぎやアラフィー世代の離婚の事例を聞いているうちに、「結婚したら女性が男を育てたほうが離婚も激減するだろう」と気づいたのです。

その事例をウレぴあ総研のmimot.で書きましたので、関心のある方がぜひお読みください。

★橋田壽賀子さんの言葉から紐解く!結婚しても円満でいる“秘訣”は「男性を育てる」こと
https://ure.pia.co.jp/articles/-/1123084

さて「男を育てること」について。

これは「年上の女性が年下の男性を育てる」だけではないです。年下の女性が年上の男性を育てることもあるのです。びっくりしましたか?

ある40代以上のダンディな男性は「娘に教えてもらったことがあるんだ」と謙虚に語ってくれたことがあります。

また花柳界の芸者バーや、直木賞作家の元奥さんの銀座バーでバイトしていた私は、「女性が男性を育てる」という場面をたくさん見聞してきました。その結果、「男は女に育ててもらうことに抵抗感がなく、中には育ててもらいたいという願望を強く持っている」ということもわかりました。「育ててよ」とチャーミングに口にするミドルエイジの男性もいましたからね。

私がバイトした花柳界では、仕事の面でも人間性でも男が「リスペクトしたい男性」の情報が欲しい人もいました。またリスペクトしたい男性とじかに接した芸者から、「秘訣」に繋がるエピソードを聞き出している人もいたのです。こうやって、男性は女性の情報からもらって「男からも尊敬される男」に近づこうとしたのでしょう。

でもこれは花柳界や銀座界隈といった特定の世界のことではなく、一般の世界でも当たり前に行われていることではないかと思うのです。それを指摘してくれたのは、あるアーティストのマネージャーでした。

「男と付き合った女性がある理由で別れる。そこで男女の関係を学んだ女性が、間接的に次の男に教える。女性から学んだり、教えてもらった男女の機微を踏まえたその男が次の女との関係で、それを活かしていく。だから男は女に教えてもらってばかりなんだよな」

これを打ち明けられた時に、私は目が点になりました。男性個人の見解なのではないかと思ったからです。ところが夜の世界で男女のかけひきを目の当たりにしたり、一般の男女が結婚後にたどる夫婦円満の道のりを知るうちに「男は女に育てられる」ことによって、精神的に安定したり、妻との関係が円満になるきっかけになる」ということがわかったのです。

かつて作家で解剖学者の養老孟子氏がNHKの番組で「妻がいるから靴下を左右ちゃんと履くことができる。僕一人なら、左右別々のものを履いているだろう」というニュアンスの発言をしていたことを覚えています。靴下を例にとっていますが、養老さんが言いたいのは「妻がいるから共に暮らしていく上でバランスがとれている」ではないでしょうか。

またmimot.のコラムに書いたように、橋田さんは夫婦で話し合うことの大切さを訴え、その主導権を握るのも妻であると明言しています。「男性は女性と向き合って話し合いをするのを避けている」と嘆く女性もいますが、恋人や妻など大切な存在である女性と話し合いを回避したいという男性は、真剣にその女性のことを考えてくれているのでしょうか。もし妻との話し合いを回避しながら、できるだけ夫婦関係に波風を立たせないようにしたいという、放置型を選ぶのならやがて「様子見」という選択が及ぼす取り返しのつかない結果を招くことを私は数多くのカップル取材から学んできました。

女は我慢に我慢を重ねると大爆発してリセットしてしまう生き物である、ということを熟知した男性は、夫婦関係を円満に築いていくチャンスを掴めるものだと私は思うのです。いかがでしょう?

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