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北海道と香川県の二拠点で農業をしてみた結果

去年の夏の4ヶ月、北海道石狩市へ滞在し、農家さんに住み込みで農業の勉強に行ってきました。もともと香川で正社員で農業をしていたのですが、高校、短大を北海道で卒業していたため、北海道の農業も経験したいと思い、思い切って二拠点で農業をやってみました。

目次
1.滞在先を決める
2.金銭的問題
3.車問題
4.メリット
4-1.有機農業との出会い
4-2.北海道の農業雑誌に掲載


1.滞在先を決める

まず、これを決めるのに時間がかかりました。4ヶ月限定で北海道に滞在するため、住み込みが可能な農家さんを探すことから始めました。

私の農家さんを探す条件で決めていたのは、ビーツを栽培している、大規模ではない、住み込みOK、6次化、又は直売所があるでした。最初は短期のアルバイトで住み込みOKという農家さんを農業の求人サイトから探していたのですが、これだと大規模農家さんがほとんどなのです。

香川で私が勤めていた農家さんも海外の研修生を入れて30人程の大きな農家さんでした。北海道で大規模となるとさらに規模が桁違いです。
私が北海道へ行った理由のひとつとして、自分で一生できる農業のやり方を見つけたかったから。大規模でやっている農家さんに実際2年半勤めた時に、これを私の体格と労力でやるのは不可能だと思いました。だったら自分で出来る方法を探してみようと思い、全く違う地域の農業が見てみたくなり、北海道に数ヶ月滞在というやり方に至りました。


2.金銭問題

今回最初に予定していた滞在方法は短期の住み込みアルバイト。これなら賃貸も借りなくてよいし、生活もある程度の額をもらえたらやっていけるだろうと思っていました。
しかし、実際探し始めると自分の条件に一致する農家さんがなかなか見つかりませんでした。(私の見てみたい農業が小規模なので、行きたい農家さんが住み込みが不可能なのは当たり前だったのですが。)

最後に連絡したのが石狩市の「はるきちオーガニックファーム」。こちらも住み込みバイトは募集していなかったのですが、連絡をしてみるとWWOOFならOKとのこと。
少し悩みましたが、4ヶ月なら無給でもどうにかなるだろうと思い、こちらに行かせて頂きました。
実際生活してみると、ご飯は3食支給され、休憩のおやつもだしてもらえて、家賃光熱費もいりません。当初予定していた生活費の予算よりだいぶ抑えて生活することができました。


3.車問題

私がいちばん困ったのは車でした。当初の予定では会社の軽トラ等を借りる予定だったのですが、夏の北海道の農家さんは思っていたよりも忙しく、軽トラがフル稼働。休日の日に出かける際の足がなく、最初は2週間に1回ペースでレンタカーを借りていました。これはコストもかかるし、時間ももったいない。
だめもとで弟に交通費を出すので、北海道まで車を持ってきてくれないか頼んだところあっさりOK。
北海道に滞在して1ヶ月経った頃に私の軽バンが北海道に到着しました。これに関してはフッ軽な弟に感謝です。
その後の滞在はめちゃくちゃ快適で、ご飯も週1の当番以外は作ってもらえるし、ご飯も美味しい。何より自分の時間がたくさん持てることが出来てすごく充実した4ヶ月を過ごせました。

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4.メリット

今回実際に短期で北海道に滞在し、農業をしてみたことでたくさんのメリットがありました。ここで書ききれないくらいたくさんの経験をさせてもらったのですが、とりあえず3つまとめてみました。

4-1.有機農業との出会い
私がそれまでの2年半行っていたのは慣行栽培。すべての野菜に農薬を使用して栽培していました。
しかし、今回たまたま決まった行先は有機栽培の農家さんでした。
無農薬、無化学肥料での栽培は手間はかかりますが、無農薬という付加価値がつくので、多少の規格外サイズのものでも直売所に並べていると皆さん買っていかれます。規格外野菜も捨てなくていいんだという発見や、実際に収穫した野菜の味の良さ。今までとは全く違う環境で学ぶことだらけでした。

そして何より身をもって経験した食の大切さ。ここのお野菜を食べ、無添加生活を続けた結果、心身共に以前より調子が良くなった気がしました。
現在は香川で働いていますが、こちらも自然農法のブルーベリーやお野菜を栽培している農家さんのカフェで働いています。

4-2.北海道の農業雑誌に掲載
今回の滞在中に十勝の芽室町の農家さんも見学に行ったのですが、そちらの方からの紹介で北海道の農業雑誌「ニューカントリー」さんの表紙に掲載させて頂けることになり、簡単なインタビューと写真を撮っていただきました。(ニューカントリー11月号(788号) 2019年10月23日発売
香川にはないから大丈夫だろうとこっそり受けたつもりだったのですが、その後出身校である北海道帯広農業高等学校の元担任、北海道拓殖短期大学の農学科の先生から連絡が入り、思わぬところで懐かしい方たちとつながることになりました。
その中で短大の方からは、今年の農業セミナーの講師のお話も頂き、数年ぶりに母校に行くことになりました。
農業をしている友人からも見たよーと連絡をもらったり、香川で農業をしているだけでは経験できなかったことだなと思います。


ここで感じた多くの貴重な感覚は、これから私が農業をしていく中でも、生活していく中でも大切にしていきたいです。今年も北海道に行くので、これらの経験を踏まえ、さらに自分の方向性を絞っていきたいなーと考えています。

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おわり

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