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時代は変わった|2020.07.23(thu)

先週から便器内にチョロチョロと水が漏れていた我が家のトイレ。ようやく今日、修理してもらえることになった。

約束していた16時ちょうどには当然のことながら修理担当者の方は来ず、16時半になる直前にいらっしゃった。以前なら時間通りに来ないと心配していたが、最近ではこんなものかとなんの違和感も覚えない。

そんなことよりも驚いたのは、修理担当者の対応だった。

まず、マスクを予め装着していた。家に入るときにマスクを渡した方がいいかと悩んでいたのだが、彼はマスクをつけて現れてくれた。

次に家へ上がるとき。これまでお風呂の修理や保険の見積もりで様々なトラブル関係のフランス人が家にきたが、何も言わずに土足でガツガツ室内へ入ってきた。

今回の修理担当者は、なんと何も言わずに玄関先で靴を脱ぎ、靴下で部屋へ入ってくれた。これには心底驚いた。靴、脱いでくれるの?!

水漏れはタンク内のポンプ部品が欠損していたらしく、そこを取りかえるだけで終了。時間にして15分程度だった。

その間のやりとりも、私が日本人であることを電話で伝えていたためか、とても易しいフランス語で説明してくれた。多分彼も英語が苦手なんだろうけれど、たまに英語を挟んでくれて、なんて親切なんだろうと思った。

そして修理が終わると、彼は手を洗いたいといい、しっかり石鹸でゴシゴシ手を洗っていた。

正直、フランス人が手を洗うところを、私は初めてみたので、軽い衝撃だった。フランス人の名誉のために言っておくが、みんながみんな手を洗わないというわけではない。私は一緒に生活をしたことがないため、そういう機会が少ないっていうのはあるけれど、それでも日本人ほど手を洗う習慣がある国民ではない程度。

家を出る前に、小さなお礼の品(ジュースとビール)を手渡したら、日本語でありがとうと手を合わせて言ってくれた。小さなことなんだけれど、基本的にフランス人には何も期待していないだけに、こういう驚きが立て続けに発生すると、すっごく嬉しくなる。

コロナでフランスは明らかに変わった。日本では当たり前のように目にしてきた光景が、フランスにも少しずつ浸透してきている。

衛生面に関して、日本の右に出る国なぞ、世界にはほとんどないと思うけれど、フランスも今変わろうとしているのだなとしみじみ思った出来事だった。

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