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京都、住みたいかも

京都に来てからの日々で考えればゆっくり目だが、東京の日常からすると早起きして、近所の伏見桃山城へ行く。2日目に行ったクラフトビール屋さんからおすすめされた場所。

あたりは閑散としていて、地元民と思わしきご老人が数人散歩をしているのみ。観光客と思わしき人も外国人もおらず、ものすごく落ち着いている。

しかも桜は満開とまでいかないものの見頃を迎えており、観光名所にいくつか行ったけれど、ここが一番良かった。

写真を撮ろうとする場所には毎回おじいさんがいる。彼もまた写真を撮っていて、おそらく撮りたい写真がほぼ一緒。被写体との距離だけが違う。

おじいさんを探せ
おじいさんを探せ2
おじいさんを探せ3

最終的にはわたしが写真を撮ったところにおじいさんが来た。どこかで追い抜いた。

そのまま近隣をぐるっと回って仕事をし、想定よりだいぶ早くやるべきことを終える。今のうちに進めておけばいいあれこれはあるけれども、それができないからギリギリで生きている。

ずっと気になっていた京都国際漫画ミュージアムへ行ってみる。入場チケットを買う自動券売機にはお姉さんがベタ付きで、先回りしてボタンを押したり「チケットが出まーす!」と教えてくれたりする。過保護にも程がある。銀行の窓口を思い出してしまった。わたしは銀行の窓口が大嫌い。

目についたドラゴンヘッドを駆け足で読む。ドラゴンヘッドが話題になったのは中学生の頃で、当時はトラウマになるくらい怖かった。スキー場で読んだ気がする。

3月頭に京都に行っていた妹から勧められた立ち飲み屋へ行く。隣にはおそらく20代半ばのきれいなお姉さん。全メニュー制覇する勢いでもりもり食べて飲んでいて、店員さんへの対応も気持ちが良い感じ。この雰囲気は話しかけても大丈夫そうだなと酒場経験値をもとに判断するも、嫌がられるだろうかとしばし悩む。

最終的に、わたしが躊躇している理由は若くてきれいなお姉さんに気後れしてしまってるからだという結論にいたり、というか酒が回ってきたのもあって声をかける。気さくにお話してくださり、やはりわたしのセンサーは正しかった。

意外性があってめちゃくちゃ好きだった鯖節らっきょうをお裾分けし、お姉さんのさきいかの天ぷらをお返しにいただく。お姉さんは滋賀出身で、魚が好きで、都道府県の中で北海道が一番好きな人。色白だからか、食べているつまみからか、なんとなく北海道が好きそうな気がしていた。やはり日焼けを避けているとのことであった。

まだ夜も浅い時間だったのでぷらぷら歩く。予期せず夜桜。妹は今日から兵庫で、浮かれた連絡をいとことのグループLINEに送ったところ、いとこもまた兵庫にいることが判明する。全員関東住まいだが、偶然にも関西に集まっていた。

鴨川沿いを歩きながら「京都に住みたいかも」と思う。これまで訪れたところはどこも好きだし住めるなとも思うけど、自ら住みたいとはっきり思うのは京都だけかもしれない。

浮かれて2件目で餃子を食べた。これは余計だった。

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