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京都で日本酒の日

ふと思い立ってまつげパーマに行く。お店は古いマンションのような建物の2階にあり、部屋番号は各々が好きな番号を選んだのだろうかと疑うくらい並び方に規則性がなく、201から210まである中で、なぜか209がない。

その足で月桂冠の記念館へ行く。現在、酒の出荷量は近畿地方が全国の約半分を占めていて、その中心が兵庫の灘と京都の伏見とのこと。その中でもたぶん月桂冠は最大手と思われる。

月桂冠は11代目当主が一代で事業規模を100倍にしたらしい。13歳で家業を継ぎ、現場作業の厳しさを実感していたからこそ技術改良にも熱心で、結果として醸造技術の近代化を目指す動機になったそう。現場叩き上げの強さ。恒吉はすごい。

最後には試飲もあり、10種類くらいの中から3種類選んで飲める。純米大吟醸のしぼりたて生原酒がうまみ〜!という感じで好きだった。

近くの川沿いではたくさんの人たちが桜の写真を撮っていた。「観光客が必ず記念撮影をするから車を止めないように」という注意書きのあたりでは誰も写真を撮っておらず、少し寂しくなってしまった。

せめてその優しさに応えたいと思ったのに、看板を撮って景色は撮り忘れた。

続いて黄桜カッパカントリーにも行ってみる。建物が二つあり、それぞれ河童と日本酒について展示しているが、メインの建物は河童。熱量といいオリジナリティといい、圧倒的に河童が日本酒を上回っている。ズレと潔さが好きだった。

青森の河童たのしそう

寺田屋にも寄る。幕末に坂本龍馬が襲われた場所。異変を察知した坂本龍馬の妻が裸で危機を伝えに行ったそうで、浴室は「裸のお龍さんで有名なお風呂」と大々的に展示されていた。お龍さんも後世にこんな伝わり方をするとは思わなかったろうに。

寺田屋は全体的に説明がうるさく、余計な掲示物も多い気がする。史跡というよりは、どことなく商業の匂いがする。

そんなことを思いながら回っていたら、出口付近に『「幕末の寺田屋」消失確認』という新聞記事があった。京都市歴史資料館の調査により、鳥羽伏見の戦いで焼失したことが確認されたらしい。

商業

騙されたような気がしてスタッフの人に話を聞いたところ、「京都市の見解は新聞の通りだけれど、消失の範囲は一部であり、ここは幕末の寺田屋であるとわれわれは認識している。誤解を防ぐために新聞記事を受付に掲示してもいる」とのこと。

理屈はわかったけど、騙された感は否めない。史跡らしからぬ雰囲気を感じたことに納得はした。

酒屋さんで試飲をする。にごり酒が好きなので、にごりを3種類。左はすっきり、中央はうまみ、右はどろりと飲みごたえ。

右をお買い上げ

夜は部屋で簡単に済ませる。京都はほうれん草がとてもおいしい。

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