なつみ / 感性工学デザイナー

感性工学デザイン=人の心が喜ぶものづくり。人と会うことと旅とドライブと、ピザが大好きで…

なつみ / 感性工学デザイナー

感性工学デザイン=人の心が喜ぶものづくり。人と会うことと旅とドライブと、ピザが大好きです🍕

マガジン

  • コネルの目線

    • 30本

    Konelで働くプロデューサーが綴っているnoteをまとめます。

最近の記事

「感覚拡張による感性拡張」について

久しぶりのnoteです。 社会人になって早3年、ありがたいことに楽しい日々を過ごしていますが、やっぱり大学時代の研究テーマを改めて探求したい、社会と接続させてみたいという気持ちが大きくなってきました。 私は、大学・大学院で「感性工学」をいうものを学び、人の感性(こころ)を中心に捉えたものづくりを志してきました。 ここに研究テーマを記すことで、当時の自分の思考を思い出すと同時に、 周りの方と繋がって思考を深めるきっかけになったり、抽象具象を行き来しながらゆくゆくは社会と接続し

    • 進化か、侵食か。<Is it evolution or erosion?>

      こんなタイトルの作品を制作しました。 生活の効率化に伴い、私たちの生活は飛躍的に便利になりました。 いつでもどこでも持ち運べたり、使ったらすぐ捨てられたり、どこでも手に入るので壊れたら買いなおせば良く、忙しい私たちにとっては非常に便利です。 一方で、心の豊かさはどうでしょうか。 ある一つのものに愛着をもったり、ゆっくりとした時間を過ごしたり、ものを大切にする姿勢など、心の豊かさは侵食されていないでしょうか。 便利になるからこその豊かさもあれば、便利だからこそ失われる豊かさ

      • 人間中心から、感性中心のデザインへ〜ポスト・Human-Centered-Designの提案〜

        人間中心デザイン(Human-Centered-Design)から、 感性中心デザイン(Post-HCD)へ。 それが、これからの時代に求められていることだと感じています。 人間中心デザインとは、言葉の通り、人間を中心に捉えたものづくりで、生活をより豊かに、発展させてきました。 しかし、”人間中心”だけでは、片手落ちな気がしています。 ”人間中心”とは、解釈を間違えれば、とにかく快適、とにかく便利、とにかく人にとって使いやすい、となりがちです。 例えば、真夏の暑い日

        • 人間の力を信じるデザイン

          あるデザイナーが、こんな話をしていました。 ーーーーーーーー 「お年寄りのためのコップをデザインしてくれと言われた時に、皆さんならどんなデザインにしますか? 握力が弱いから、軽いコップ? 握りやすいように、取っ手のついたコップ? 滑らないような、凹凸のあるコップ? 私がデザインするコップは、重いコップです。 加齢とともにだんだんと弱まってくる握力を、少しずつ鍛えることのできる、ダンベルコップです。 デザインとは、目先の問題を解決するのではなく、その根本にある問題に目

        「感覚拡張による感性拡張」について

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        • コネルの目線
          30本

        記事

          ぼーっとすると「ひらめく」不思議〜脳の活動を探る

          日々いろんな企画づくりやアイデア出しに迫られ、脳を悩ませているみなさん、こんな経験ありませんか? お風呂でぼーっとしている時、トイレでぼーっとしている時、車窓からぼーっと景色を眺める時…このぼーっとしている時間こそが、ひらめきを生み出す鍵だと言われています。 このとき一体、脳ではなにが起こっているのでしょうか。 どうやら、デフォルトモードネットワーク(DMN) という脳活動があるらしいのです。デフォルトモードネットワーク とは、ぼーっとしている「無意識の時」に活動する脳

          ぼーっとすると「ひらめく」不思議〜脳の活動を探る

          こころの豊かさ、生態系のような社会を目指して

          人の感性(こころ)がよろこぶものづくり=感性工学を専攻し、いろんなプロジェクトで試行錯誤し、様々な人のご縁で、ロンドン、デンマーク、フィンランドを回る中で感じた、人生の“豊かさ"について。 ひとりひとりが考え、周りと対話し、一緒につくっていく。 ヒエラルキーではない、ひとりひとりが活力を持って、周りの人を巻き込んで、助け合って、何かを創り出す、それがまた誰かのエネルギーなる。全体に力を与える。 できないことは周りに頼り、できることは周りに手を差し伸べる。パズルのピースのよう

          こころの豊かさ、生態系のような社会を目指して

          感性工学デザイナー。

          私は自分のことを、「感性工学デザイナー」と名乗っています。 感性工学とは、”人間の感性を中心に据えた工学”で、 感性工学デザインとは、”感性(=こころ)がよろこぶものづくり”だと捉えています。 感性工学デザインというのは、 人の微妙な心の動き、なんかいいね!と思う瞬間や、 ほっこりと心が温まる瞬間、そういう見えない心の動き、 「いいね!」を見える化することだと思っています。 例えば風鈴。 風鈴は、そよ風を音として見える化したものです。 夏の暑い時間に、たまに感じるそよ風

          感性工学デザイナー。

          演繹法、帰納法、アブダクション。

          私の研究室では、「デザイン」に関連する様々な本が広く推薦図書として置かれています。 その中でも「アブダクション」という本について、以前先輩が書籍発表していたものがとってもわかりやすかったので、自分でイラストに描いてみました。 まず「演繹法」。 すでにある事実や規則から、結果を導き出す方法です。例えるならば、規則をきっちり守るまじめくん。 次に「帰納法」。 事例をたくさん集めて一般化する方法です。例えるならば、うわさ好きのギャル。 ここで、アメリカの論理学者であるチ

          演繹法、帰納法、アブダクション。

          「人生山あり、谷あり。」を作ってみた

          デザインにとって重要なアイデア発想は、日常的にできて、楽しくて、毎日が新鮮になるものです。しかもお金もかかりません。周りの当たり前をちょっと違った視点で見てみるだけで、こんなに面白い。一日中遊べます。 何か作ってみようと思って二つのガラスのコップを並べて眺めていると、山と谷が見えました。 そこで思い浮かんだのが、「人生山あり谷あり」ということわざ。この言葉を形にはどうしたらいいんだろうと、コップに白い紙を巻いて、棒人間が一生懸命コップを登ったり降ったりする様子を書いてみま

          「人生山あり、谷あり。」を作ってみた