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フラッシュ全盛期と思春期が重なってた世代

フラッシュ動画という素人でも作れるwebアニメーションというのが、2000年代前半に流行っていた。今では、素人が作った動画なんてYouTubeにありふれているが、ネットというものがアンダーグラウンドを地でゆく時代ではそうはいかなかった。

その時流行っていた動画を、見たことない世代が見たらどう思うのか興味はある。ただ、おおかた電波系の意味不明な言葉を発しているナンセンスの塊だから、「なんでこれが面白いの?」と感じるしかないと推測する。

フラッシュ動画黄金期が、私が小学校高学年から中学校までだったので何故面白いのか、何故流行ってたのかを自分なりに説明すると、『アンダーグランドな世界を現実の人間と共有する』からである。

自分が見つけたものを、或いは人に教えてもらったものを他人と共有することは、ある種ドーパミンが湧き出る興奮だ。この種の興奮は、共有する情報がレアなものほど大きい。時代的に誰もがネットを閲覧できる環境ではなく、テレビとは違い自分で探し出さないとみれない。SNSだって存在しない。会員制コミュニティはあるけど、クラスのみんなが入ってるわけではない。それに、あの時代のネットはどこまでいってもフォーマルなものにはなれない、仮想現実なのだ。そんな仮想現実のものを現実世界の人間と共有することで、自分たちは他の人より知ってることが一つあるという何とも言えない優越感・連帯感が生まれる。それが楽しいのだ。

「おにぎりワショーイ」「ネエー、開国シテクダサイヨー」「千葉滋賀佐賀」的なことを言えば、知ってる人が喜ぶ。多分、親や学校の先生はわからない。同級生と共有するのが、子供の世界では楽しいのだ。

余談だが、私が好きだったフラッシュ動画は、おにぎり体操だった。