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16 プラハの墓地 ウンベルト・エーコ


この方の「薔薇の名前」を読みました。

確か宗教についての「笑い」をどう捉えるかについて、興味深かったのを覚えています。しばらく、この作品について書いていくかなと。

シンプルに読むの時間かかりますので。
あと、今、色々辛い時期でして。
本を読むの、しんどい時期でもあるんですよね。

    〜〜個人的な見どころ〜〜

 ①悪口!
のっけから色んな国の、色んな悪口のオンパレードでしまた。
主人公の祖父が皮肉屋って感じでした。
それを息子に吹き込むんですが…。
いや、この本、読者はヨーロッパの方を想定してますよね?読まれる気ないんですか?それとも、炎上商法っすか?って勝手に不安になりました。

 ②文書の力
偽造の達人である主人公が、政府の手先となって証拠をでっち上げ、反政府の人間を逮捕させたり。
権力者を上手く使うって展開になりそうです。

ネットがない時代。こういう文書が力を発揮していたんだなと。
日本でも昔、幕末や戦国時代でそういう力、発揮されてましたね。

勅命だったか、勅令だったか。
天皇が出した命令の文書。
これによって賊軍か正規軍が決まり、民衆や仲間や金を増やせるかで大分戦況が変わってくると。
日本でも、この作品のような陰謀があったかもしれないって思うと面白いです。

独断と偏見ですが、大久保利通なんかは絶対似たようなことやってる気がしますね。


 ③激動の時代
この時代のフランス。落ち着きがないとゆーか。
ってか、ナポレオンの頃から第二次大戦が終わるまで、なんやかや、ヨーロッパ全体が落ち着かない様子ですよね。
価値観が変動しまくってるとゆーか。

1897年が舞台です。
日本でも日清、日露戦争の時代で。
1914年には第一次世界大戦が始まりますね。
産業革命からの激動がずっと続いて、それがきっと第二次世界大戦が終わるまで続くんだなと。
ほんと、激動な時代だなって改めて思います。

 ※Chat GPTに聞いてみました。
1897年のフランスってどう?って質問です。
『1897年のフランスは第三共和政の時代で、政治的には混乱がありつつも経済的には成長していました。フランス社会では、貴族制度の崩壊と共に中産階級が台頭し、産業化が進展していました。文学や芸術においては印象派が影響を与え、文化的な興隆が見られました。同時に、反ユダヤ主義や国内外での政治的な緊張も存在しました』

なるほど、反ユダヤ主義…。
主人公の祖父の感じと同じですね…。

    〜〜まとめ、雑記〜〜
さて。今回はこの方の悪口特集を紹介したいと思います。
以下、本文です。

「ユダヤ人は
スペイン人のようにうぬぼれが強く、
クロアチア人のように無知蒙昧、
レバント人のように強欲で
マルタ人のように恩知らず、
ジプシーのように図々しく、
イギリス人のように、不潔で、
カルムイク族のように脂切っていて、
プロイセン人のように傲慢で、
アスティ人のように口が悪い」

「フリーメーソン全員がユダヤ人じゃないとしても、ユダヤ人は全員フリーメイソンだから」

あとは、ドイツ人がソーセージばっか食べて、ビールばっか飲んでるから腸が詰まって悪臭を撒き散らす的な事も書かれてまして。

なんかね。凄まじいですが。

これ、当時のヨーロッパに対する偏見、イメージなんでしょうか?
それとも、作品を書いた時期の作者のイメージなんでしょうか?
それが凄く気になります。
ただここまで綺麗に並べられると、芸術的にすら感じるのは不思議ですね。

ともかく前半の前半ですかね。
作者のヨーロッパ愛と、多重人格?のようなやりとり。
ストーリーを取り巻く情勢の様子がうかがえました。
先の展開が楽しみです。
では、また。

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