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[怪しいやつから逃げろ]自称学生起業家に対する魂の買収防衛策

 東大、京大などに合格した皆様本当におめでとうございます。大学生活では極左暴力集団などのセクトやカルト宗教、マルチ商法の勧誘、ブラックバイト・ブラックインターン、闇バイト、海外出稼ぎ、fx情報商材、人生逆転するナンタラマインド、何かと危ないキラキラ輝く罠に溢れています。田舎から出てきた右も左も知らないネクステしか丸暗記してない貴方はあら大変。気づいたらGW明ける頃にはネズミ構の一人に成り下がってるかもしれません。
 そこで、「一応」法学部出身の私が皆様に防衛術を伝授します。中でも自称起業家の体を成してインカレイベントなどに現れる何をやってるかわからない夜なのにグラサンかけてるイキってるパイセン(何留してるか分からない)を英文のようにSVOC構造分析し実態を暴く手法をお伝えします。彼らは自分のことを凄そうという錯覚資産で取り込もうとしてくるので、最初から交流しないかそういう場に出ないのが一番の解決策ですが、その膨れ上がった影絵や虚像を分解し解体し、威厳と雰囲気をスクラップしましょう。言ってみれば、魂規模での買収防衛策を伝授します。

学生起業家の実態

 そもそも学生起業家って何をしているのか。皆さんが思い浮かべるような工学部で何か世界を変える発明をして大学と共同で研究開発してるような凄い人とは違い、大半の起業家は文理を問わずフリーランスで情報を売っています。よくよく考えてみれば分かりますが、大学生って社会経験や商売経験がない上に専門知識も資格などで深く学べていない場合自身が売れるものが存在しないです。そうすると必然的に家庭教師や塾講師の延長線にあるようなフリーランスを行なうことに行き着きます。大体大学生起業家が集まる会合などに行くと大半が塾や家庭教師、自習室、帰国子女など特殊なスキルがある人間は翻訳業や海外向け日本語講師などを行なっています。これは学生に限らず、脱サラして起業する場合も手っ取り早いのは自身の経験を切り売りすることなのでナンタラ教室などを開業することは多いです。
 以上をまとめると、新入生の皆さんはとりあえず学生起業家と聞くとフリーランスのカテキョぐらいに思っときましょう。たまになんかちゃんとした事業形態持ってそうなやつがいても大体が業務委託の非正規雇用みたいな奴なので多分皆さんがイメージするジョブズとかゲイツみたいなやつではないです。

凄そうな人に名刺を貰ったら

 それではここから、皆さんが学生がたくさん集まる合宿やパーティーに参加した場合をイメージしてください。多分その会合ではキラキラしたミラーボールが回っていて、周りにはイナガでは見たことないような美女が早慶・MARCH・都内有名女子大から出動し、道を歩けばsnsで有名なインフルエンサーやどこかで見たようなグッチのベルト付けてるスカウトに出会うかもしれません。
 ここで、田舎から出てきた貴方に親切にも声をかけてくれた、兄貴分肌の優しい同大学の先輩から名刺を渡されたとします。ドラマで見たホストクラブでしか見たことないようなキラキラした装飾とデカデカとした社名、CEOだったり社長の文字、東京に出てきて凄い人から声をかけられるようになった東大生の自分の中に初めて芽生える、期待されている感覚・認められている感覚、雄弁に語る事業、「ああ、俺もいつかこの人みたいになりたい」そう思いながら会場を後にして乗り込む東京メトロ。これが東京、これが世界、人生ってなんて素晴らしいんだろう。。。。

 でもちょっと待ってください、その起業家本当に事業持ってますか🫵🏻🤡

そもそも社名は誰でも作って名乗れる

 皆さん、社名はそもそも誰でも無条件で名乗れるのを知っていますか。個人事業主のオッチャンが退職した後に地元でちょっとした塾を開業してたり、銃剣道の道場をやっているのを思い浮かべて欲しいのですが彼らは自由に名乗って塾や道場を開いていると思います。そう、つまり法人(=会社)を持っていなくても今やってる事業に関して自分で好きに名前をつけてビジネスを行えるのです。いわゆる屋号といいます。「カイザーエネルギー社」という名前の手作りおにぎり販売してるフリーターがいるかもしれませんし、ダイソーで買ったモバイルバッテリーをレンタルしてるだけのキッザニアレベルの事業かもしれません。名は体を表すとは言いますが、名前だけ先行してて実態は何やってるかわからん会社はたくさんあり、それよりもっとあるのが屋号だけ勝手に大層に名乗ってるフリーターです。麻生さんの名言を添えておきます。

じゃあ法人あったら安心なのか

 では分かったと、とりあえずGoogleを検索してみたらこれまたちゃんとしたhpが出てきて、HTMLや CSSもしっかりしてて、Javaもちゃんと動いてる。意識高そうなキラキラオフィスの写真もあるしなんか理念とか設立登記とか色々書いてるこれで安心だ。
 ここで注目して欲しいのが会社の法人形態である。合同会社の場合注意したほうがいいだろう。会社の設立形態は合同会社と株式会社大きく分けて二つある。株式会社は皆さんに馴染み深いかもしれない。合同会社というのは株主がいない法人形態で昔は有限会社という名称だった。地元の建築工房や工場、電気屋さんなどを見ると今でも(有)と看板に書いてる会社が見つかると思う。こういう会社は株式会社はと違ってある程度自由に経営できるのが強みで、自分で事業を持つなら便利なことも多い。
 一方で、設立費用が安いので正直誰でも作れる。これはメリットでもあり有象無象の会社を生み出すというデメリットがある。合同会社の設立は電子定款などを用いれば最低でも70000円有れば誰でも名義上は社長・経営者になれる。株式会社は200000円掛かるので合同会社の約3倍もお金が必要でこっちの形態を取ってる起業家は滅多にいない。snsで目立ってる自称起業家たちのhpを2、3人見たらわかると思うが全員が全員面白いぐらいに合同会社である。
 もちろん、合同会社だからといって即危なくて株式会社だからと言って安全というわけではないが、自分で事業を持つという覚悟をしている以上20万払って色々動いてる人と7万払ってる人では覚悟や思い入れも変わるだろう。少なくとも、「起業家」になるだけなら7万円でなれる。

資本金2桁は気をつけろ

 hpに書いてる登記簿を見てると資本金という欄がある。普通の会社だと〇〇億円とか〇〇千万って書いてることが多いが、大学生がやってる会社の場合大体10万円、多くても50万、100万以上の会社だと結構ガチで設備投資してるんだなという印象を抱く。そもそも会社法上資本金は最低1円から会社を作ることができる。資本金に組み入れた金は基本自由に使えるので10万だろうが20万だろうが有ってないようなもん。
 資本金1円の会社は原理上は立てれるが、多くの見栄っ張りな起業家たちは1円で会社作ることはしない。何故なら、お客さんがhp見たり万が一出資してもらう場合に資本金が1円だと信用に関わるからだ。大体のスタートラインは10万円だと考えて貰えば良いだろう。これもまた色んなhpを見て欲しいが大学生を売りにしてる奴らはやたら10万円で揃えたがるのが分かる。昨年、京大でとある講演会に参加して質問してたやつにやたら起業起業言ってる人がいた。授業が終わった後にそいつの素性を調べると案の定資本金10万円だった。ペーパーカンパニーは思った以上に大学に溢れている。

住所を見よう

 会社情報のページには住所も書いてる。もしhpに書いてなくても登記情報を調べる国の法務局のサイトなどで法人名を検索すると法人代表者の名前や住所を見ることができる。プライバシー保護などの観点で経営者の原則住所公開は批判がある分野でもあるが、ありがたいことにその会社がどこにあるのかという情報を公開で誰でも知ることが出来る。結果として我々は自衛がしやすくもなる。
 大学生起業家の住所にありがちなのは3種類で1実家の住所、2今住んでる下宿の住所、3レンタルオフィスである。無駄にhpがキラキラしてるのに実際の住所はボロいマンションだったり、団地だったりアパートだったり、めちゃくちゃ田舎の一軒家だったりするととりあえず住所だけ借りてペーパーオフィスを設立してる確率が高まる。また、賃貸先が住所に使えない契約を結んでいる場合、レンタルオフィスなどを借りることも考えられる。大体キラキラした集合写真をMacBook並べて撮影してる会社は間借りしておらずレンタルオフィスという共有スペースを法人登記していることが多い。もちろん、どこで事業を行うかに縛られない事業形態だったりそもそも法律上住所が求められているからとりあえず記載しているだけと反論してくる人も居るかもしれないが、やる人はちゃんとオフィス借りて月10、20万払って頑張っているので不自然に費用を削っている人間は売上がないってことだから「怪しい」とも指摘できる。
 まあ結論として名前だけはめちゃくちゃキラキラしてるのに登記簿子供部屋やん、ボロ屋やん、共有スペースやんなどの場合は危ない。
どこにも住所載ってなかったらhpのIPアドレスを検索して設立された場所を検索しよう。

株式会社なら安心なのか

 ここまで厳重な網を掻い潜ったのだから、株式会社が書いてたらもう流石に安心して盲信して良いんちゃうか?そうお思いの貴方へ。私納豆はそこまで甘い男ではない。株式会社こそ危険が孕んでいる。頑張って20万払って色々制約を浴びながら株式会社を設立し頑張って維持しているように見える人間でも、簡単に言えば悪い大人に乗っ取られている可能性がある。
 まず、株式会社とは所有者を株主に経営者に経営を任せて合理的なビジネスを行うという法人形態である。株式会社を作る起業家の目的は出資金を集めることで、合同会社だと自分一人のバイト代や親からの借金では賄えないぐらいの資本金をかき集めてパソコンやソフトを買ったり、設備投資を行うことができる。
 しかし金だけもらえてオールオッケーとなるほど世の中甘くはない。出資者はビジネスの売り上げに応じたリターンを求めて投資するのである。また、会社の所有権自体は株主にあり、会社の方向性などは株主の利益を第一に考えるので過半数の株式を有する株主に経営者は逆らうことはできない。つまり、見かけ上は社長だがその実態は会社を有しておらず、自分が持っている株式は全体の10-20%、51%を悪い大人に握られている大学生起業家は結構いる。会社法を勉強している法学部生だったらこのヤバさは簡単に分かると思うが、東大生ですら法律の分野に関して無知だと易々とお金と引き換えに株式を発行してしまうのだ。そして、株主のために奴隷のように働かされるマリオネットが完成する。
 もしかしたら君たちの前に現れる学生起業家が実は悪い大人に糸で操られた374かもしれない。怖いことに大人は頭がよく回る。バカな大学生は何も知らないまま実は犯罪スレスレの行為をラジコンされているかもしれないし、大学生を隠れ蓑に警戒心を解くことで新入生を大量に採用してブラック起業で違約金付きの長期インターンを行わせるかもしれない。都会には闇が溢れているのだ。
 これを見抜くのは本当に難しい。というのも上場会社ではない株式会社の場合株式の保有割合などを調べることは出来ないからだ。周りの人に実態を聞いたりそこで実際に働いている人に話を聞くとか、出資してもらった自慢話を経営者本人から聞き出して出資者のファンドや個人投資家の素性をググってみるのも良いだろう。
 まあ基本的に自己資金でやるのが何においても一番自由であり自分のケツは自分で拭くという覚悟が責任感と自立心を生み出して騙されにくい性格と成功を導くのである。

で、儲かってんの?の精神

 以上色々と胡散臭い人間を見分けるメルクマールを述べてきたが、これだけが全てではないし業界では有名だが港区では大暴れしているみたいな人も少なくない。今回はペーパーカンパニーを錯覚資産に取り入ろうとしてくるやつへの「魂の買収防衛策」として最も有効なのは自分の中で相手の尊厳や偉大さを減らすことだと分かったと思う。
 中でも最も効果的なのは直接本人に「で、儲かってまんの?」と直球で質問することだろう。年商や売上で逃げずに淡々と利益を教えてくれたら信頼できるし服とか食生活を見ててあまり儲かってなさそうなら残念だが「そういうこと」なんだろう。企業秘密とかナイショとか言ってケムに巻くなら最初から起業家ですとか言うなよって自分の中で思えるかが重要なのだ。
 一見人間的な魅力に溢れるなんかやってそうな大学3、4年生の休学や留年してるパイセン。東京の夜の街を教えてくれ、自分に大人の階段を登らせてくれた幻想に魂までは買収されないように。実利現実ファクトベースでチャリンチャリンと銭を探っていこう。
そして、自分の中の基準に照らして急にその先輩が、就活もせずに将来の見通しもないままタダタダフリーターして親の仕送りを齧ってるだけのなんちゃってペーパーカンパニー起業家(実態はほぼフリーランスの塾講師や下請け企業)だと気づけたならサッと距離を取りましょう。東京にも京都にも一定数バカを食うことを生業とする人間はいます。
 そして逆に、自分の厳しい内部基準に照らしてこの人は「ホンモノ」だと思った場合、もしかしたら関わってたら自分も儲かるかも知れないので色々教わってリスクとリターンを計算し飛び込んでみよう。
 それでは良きトンキンライフを🫵🏻🤡

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