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テレ東版・『沈黙のアリバイ・モノクロームの反転』森隆弘は高嶺の花子さん

私はサスペンスドラマを観ない。

君はロックを聴かないみてぇな感じの導入部分だが、ロックも聴かないしサスペンスドラマどころかまずテレビをそんな観ない。何を観ているというとヒカキンだ。テレビを観ながら飯を食う家庭は少なくないと思うが、我が家では水ダウもアメトークも流れない代わりにブンブンハローユーチューブが鳴り止まないっのである。アラサー夫婦の家庭とは思えないが「自分のことをブスではないと思っている女芸人がブスを売りにしている女芸人(ルックス差はさほど無し)に説教をかますテレビバラエティ」より「猫飼ってる眼鏡の金持ち小デブがユニクロで爆買いする動画」の方が精神衛生上よろしいに決まっている。最近はフワちゃんの悪口とかをTwitterにすげえ書いてる童貞などがいるが、漫然とテレビをつけておいて勝手にイラついている人間はすこし時間の使い方を考えた方がいい。ちなみに、我が家ではテレビモニターという物体は主に夫がゼルダの伝説かマリオ64(今時)をプレイするのに使っている。

そんな私がわざわざ決まった時間帯までに風呂に入り、スーツのおじさんたちが犯罪解決に勤しむという最も興味のないジャンルのドラマを全裸待機していたのはなぜか。

「推し」が出ていたからに決まっている。

私の推しは有限会社鈍牛倶楽部所属・俳優、尾上寛之氏である。いきなり失礼な話をするが、この人はあまり「ファンサして♡」みたいなウチワを作られるような推され方をする俳優さんではない。どちらかというと幼少期から子役として芝居を続けていらっしゃった、その技術力・役者としての能力を買われて視聴されている部分が大きいと思う。SNSも一切やってない。この御時世にである。ちなみに、去年までLINEも導入していなかった(下手をしたら今もしていない)というツワモノである。

しかし私は「ファンサしてウチワ」とかも作りたいし、顔は正直死ぬほど可愛いと思っているし、ほかの俳優のインスタにちょろっと映った写真を最大限まで拡大してスマホカバーの模様をチェックして「フゥン…迷彩ですかァ」などとドゥフる、痴女丈のハーフパンツ姿を見て本気であちら側の方に狙われないか心配でガチ泣きする、フォルダに200枚近くの画像を保存する、舞台のアフタートークでは7部丈パンツから覗く足首をガン見するなどかなり性的にまなざしているため、ジャニーズなどの「社会的に市民権を得ている推しを持つ女」からは「わからねぇ」みたいな態度を取られることが多い。人、特に女の性癖というのはかなり個人差があるので、「尾上寛之が幼女を恫喝して性的悪戯に及ぶ演技」で100回ヌイても私の自由だと思うし、こちらからしたら、峯田とか金属バットとかの顔ファンの方が市民権を得ている現状が全く理解できていないのだ、お互い様ということでここはもう上手くやっていきたい。そもそも峯田とか金属バッドのファンは精一杯のオシャレをして出待ちでマカロンを差し入れることに夢中であるため、私のような奇行ババアと一緒にされたら迷惑であろう。

推しは2時間20分の映画の中で、出演時間が「5分(写真のみの登場含む)」とかであることがザラなため、今回の出演タイムも2時間中10分なかったかと思うが(計測しなかったことが不甲斐なさすぎてここでワンリスカ)、まず冒頭、尾上氏演じる森隆弘きゅんが登場した瞬間、普段「イッツミーマーリオ」しか言わないテレビモニターと私の距離が3mmくらいになったのち、マジでその至近距離が恥ずかしくなってちゃんと離れた。普段YouTubeのコメント欄で中学生を煽ってはブチ切れさせるのが趣味のババアとか思えぬ乙女ぶりを発揮している。私はサスペンスドラマを観ない上サスペンス系の本も読まないため原作も未読だが森きゅん(この呼称は最後まで続けるのでうんざりした人は投げ銭だけしてブラウザを閉じてほしい)は眼鏡に今時見ないセンター分け、更に特段オシャレともそうでないともつかないスーツ姿の刑事である。もうこの時点で『夜を使い果たして朝陽が昇るまで森隆弘にひたすら犯され続けたい(Tver)』というモチベーションしか無かったわけだが、私としては席を立ったり座ったりする、Twitterに意味のわからぬ喃語を呟く、無意味な謝罪をお経のように唱え続けるなど挙動不審が止まらなかったため、最初は少し妬いていた(可愛い)雰囲気の夫もだんだん引き始め、最終的には「離婚」の2文字が頭を過ぎったというから相当エグい言動を2時間ノンストップで続けていたのだろう。

ここからは私の森きゅん論というか完全な妄想であるため、100人中99人が画面を叩き割りたくなるくらい気持ちの悪い文章が続く。ひとまず、投げ銭だけしていただいて『夜を使い果たして朝陽が昇るまで枢木あおいにひたすら犯され続けたい(Aver)』の視聴に移行すればいいと思う。

森きゅんは「山梨県警本部強行犯捜査係1班所属」の刑事である、この時点でインキャのくせに意外と脛に傷を持つ私はブルってしまうがなにせ夜を使い果たして朝陽が昇るまでひたすら犯され続けたいモチベが圧倒的勝利を納めておりそんなに怖くはない。所詮ドラマだし。はぁ?バカ言うな。森きゅんは実在している。実在青少年である。守らなければいけない。

失礼した。私の頭の中の消しゴムと鉛筆が殴り合っていた。

年齢はおそらく30前半だと思われるがなにせ実年齢33歳とかの時に大学生の役をゴリゴリにこなしてきた推しだ、もしかしたら森きゅんも25とかなのかもしれない。上司には一見丁寧でありコミュ力もある、ドアの開け閉めを率先して行い「おにぎり」とかを食べるときもひと口が「鳥の餌か?」と思うくらい小さいなど、基本的に育ちがいいのであろう。しかし自分の班に新規加入してきた先輩刑事の初の担当事件がなかなかのエグい案件だった際「持ってますね笑」と揶揄したりよくよく見ると軽口が多い。ただ真面目なだけではないのだろう。

森きゅんの所属する「強行犯捜査係1班」はなにせ仲村トオル氏演じる班長が「間違って子供を轢き殺したため、その母親にテメェは一生笑うなとキレられた」というヘビーなトラウマを持つ男であり、別名「青鬼」の異名を持つことから、班全体にも辛気臭い部分は否めない。更にその中でも森きゅんに関しては「お前もガキ轢いたんか」くらい笑顔がない。尾上氏の魅力のひとつは笑った時にチラ見えする八重歯でありこれぞ圧倒的守りたいこの笑顔の代名詞であるため、「っ…笑えよ…!」とYouTubeのBL漫画チャンネルのキャラみたいになってしまうが、笑顔がないというのもそれはそれで笑ったときのシチュエーション・表情・リアクションなど思いの儘に想像できるためアリだとも言える。私が笑顔を引き出してやると思った次の瞬間に「森きゅんが私なんかの言動で笑うわけねぇだろ」とキレるまでがワンセットであるが、ああいう男に限ってレペゼン地球の炭酸ションベン動画とかでめっちゃ笑うのかもしれないし、みんなメビウスとか吸ってる中でvape(グレープフレーバー)とかでめちゃめちゃガム臭を漂わせていたら最高である。洗濯物が溜まってワイシャツの下のインナーが切れた時は鬼滅の刃のUTを着ているしvape(ガム臭)を咥えつつ最大限までネクタイを緩めてうんこ座りでシャンシャン言わせながらイベ走って、スタミナが溢れた際に手が離せない場合は後輩とかに代わりに走らせる。車の中で聴くBGMは爆音のアヴィーチーだ。私が今決めた。

ちなみに朝陽が昇るまで逆レイプされたいのは私が男だった場合である。


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