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なつくまエッセイ【ゼンマイじかけのシンビジューム】

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こちらはエッセイのコーナー。シンビジュームは可憐なのに、よくみると毒々しいランの一種です。
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2018年2月の記事一覧

(随筆)人をバカにするもんか

ふだんは断言した言いまわしは、あまりしない。 ちがう考え方もあるんじゃないかって考えるから、ほんの少しの猶予をもうける。 だけど仕事に関して、ちょっと思うところがある。 私、がんばってます! は、あたりまえ。 ライターの仕事は、読者にとって有益か否かがすべてだ。 クライアントが納得するモノを作らないといけない。でもそれは、その先のユーザーがよろこんでくれることが一番の目的なわけでして。 内輪でもめて、私が正しい、正しくないは関係ない。 結果的に、ユーザーが制作物

飾らなくていいんだ(随筆)

最近、思うように書けなくなった。 学生の頃は、鉛筆が書いてくれた。比喩のつもりではなくて、鉛筆がかってに動いて紡ぎだすのだ。霊的な遊びの話しではない。いたってまじめにいっている。 文章を書くことは、そういうことだと思っていた。でも、ちがうことをしった。それもまた学生の時に。詳細は省くけれど。 とにかく最近は、筆が動いてくれない。というか、なっとくがいかないのだ。 上っ面の、死にものぐるいではない、毒の風味すら感じない文字の羅列にしか、思えない。

皆既月食でしたね・月はきれいでしたか。あなたも同じかもしれませんよ。(随筆)

1月31日の夜は、皆既月食がみられた。 月って、人気者だよね。妬けちゃうくらいに。 月からしてみれば、誰かにこんなに覗かれているなんて思ってもいないだろう(「思う」という概念もおかしいけれど)。 だいたい月は、自分が黄金色や赤色に変化して見えていることも、雲に隠されてしまいがちなこともしらない。ただ月の居場所で、月らしい毎日(という言葉が正しいかはわからないけれど)を過ごしているだけなのだ。 それって、私たちにもあてはまること。 多くの人に注目されている人物でも、案