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ドイツ ドイツ語を話せない私が働き始めました

1月ももう残り1週間。歳を重ねると時間の流れを早く感じるのはなぜだろう。それとも、「仕事」をしている(働いている)と日々が早く感じるのだろうか
そう、私たちがドイツの南の街に引っ越してきた理由は私がこの街で仕事を見つけたからです
私たちが住み始めたのはドイツの南に位置する”学生の街”と呼ばれるところ。ドイツ国内でも住みたい街ランキングベスト1に選ばれるほど。フランスとスイスにも近く、山に囲まれた自然も溢れる場所。
街も可愛くて、今のところすごく気に入っている。

”ドイツ語を話せない”私が見つけた仕事は、日本食レストランのウェイトレス(正社員)。アパートを見つけるのが困難なドイツでありがたいことにすでにアパートの部屋付き、給与もそれほど悪くない、何よりそろそろ本当に働かないと貯金が底をつく、ということで面接を受けました。

オーストラリアでのワーホリ中も日本食レストランでは働きたくないと思い避けていた私。
もちろんドイツでも本当は日本人と日本人コミュニティで働きたいわけではない。
日本人と働きたくない理由は、シンプルに海外の別の国にいるならそのコミュニティになるべく属したいし、言葉もドイツ語もしくは英語を使って仕事をしたいからだ。
日本人の働き方に少しうんざりすることもあるからという理由も少しはある。

そんな自分との葛藤もあったが、とにかく目の前の課題を解決するにはやるしかない、と腹を括った。

ドイツの日本食レストランで働くということ

日本食レストランということで、従業員はみんな日本人、もしくは日本とドイツのハーフが数人。従業員みんなの背景はまだ知らないが様々な理由でドイツに暮らしているようだ。すでにドイツやヨーロッパで数十年暮らしてドイツ語ペラペラな人もいれば、アルバイトの学生たちはオーダーもまだ取れないほどのレベルの人もいるらしい。
私のドイツ語レベルは後者だ。ドイツ語にはA1、A2、B1〜と英検のような語学レベルを図る資格がある。まだ試験を受けたことのない私は大体A1〜A2レベルくらいにいる。

ちなみに私が働き始めた日本食レストランは少し"高級"な日本食レストランとして流行っている。カウンター席もあり、カウンターの前では板前さんが寿司を握っているようなお店。そのため、ボスが求めるウェイトレスの語学レベルも最低でもB1レベルらしい。
ドイツ語を話せない私を雇用してくれた理由は、後に明らかになっていくのだが、とりあえずユーロで収入を得たいという気持ちといずれはドイツ語を使ってドイツ人コミュニティで働きたいという目標を持って働くことを決めた。

キッチンや寿司を握る人たちは、お客さんとの直接的な絡みがないため、それほどドイツ語を話せなくても問題はない。だが、予約の確認やオーダーを取ったりと接客をする私たちウェイトレスは何がなんでもドイツ語を話さなければいけない
レストランの従業員同士は日本語、接客の時はドイツ語もしくは英語といった感じ。

U・・・Unaju・・???

働き始めて4日目。独学でドイツ語を勉強していた私。オーダーを取るときのセリフをとりあえず一つ覚えて接客をしていた。独学のおかげか、英語のおかげか、リスニングだけは比較的できた私。とりあえずお客さんが要求していることはなんとなく理解できた。

ちなみにメニューは、日本語のローマ字・ドイツ語表記になっているため、日本語を話さないお客さんもメニューを指差しながら”日本語”でオーダーをしてくれる。そのため、ドイツ語をバリバリ話せない私でもオーダーを取ること、確認することは4日目くらいには一人で、ある程度はできるようになっていた。

料理をお客さんのテーブルに運ぶ。少し”高級”を謳っているこのレストランでは料理を提供する際にも料理についての説明を付け加えたりする。そのため、日本食をドイツ語で説明しなければならない
ドイツ語での説明は私にとってはまだレベルが高く、簡単な料理やドリンクのみを運んでいた。

それでも店が忙しくなると持っていく料理を選んではいられない。
私が「うな重」をお客さんのテーブルへ持っていった時。

So.... Das ist Unaju 〜

と言いながらテーブルにうな重を持っていく。

だが、テーブルのお客さんは誰も反応しない。

もう一度、Unaju 〜 と言ってみる。

私とお客さんの両方の頭に「?」が浮かぶ。

持っていくテーブルを間違えたのかとキッチンの方に戻ろうとした私を見て、同僚が様子を見にきてくれた。
テーブルは間違っておらず、同僚が Gegrillter Aal auf Reis と言ってお客さんのテーブルに料理を持っていくとそのテーブルのお客さんも私です〜と反応してくれた。

「うな重」とオーダーを取れても、Unaju と言って料理を運ぶと誰も反応してくれない。
ああ、ドイツ語をもっと勉強しなきゃ、と思う毎日だ。


ドイツ流? 同僚に「知らない」と言われる

ドイツ語を話せないこと以外に驚いたことがもう一つ。

アルバイトでも正社員でも新しく入社した人には先輩アルバイトや社員が仕事の仕方を教えるのがどこの会社でも主流だと思う。
特にレストランなどではマニュアルよりも現場で覚えることがほとんどだ。
メニューの内容やドリンクの作り方、グラスがどこにあって、どのようにお会計をするのか、など。

働き始めた頃の私はもちろん習うことばかりで、疑問に思ったことやわからないことはすぐに質問をしていた。

同僚の中に数人、ドイツと日本人のハーフの人がいる。上司であるマネージャーもハーフだ。ドイツに来る前からハーフの友人は何人かいるし、二つの母国があるなんていいな、とか二ヶ国語を話せるなんていいな、なんて思いつつ、彼らにも彼らなりの葛藤があることも聞いたりしていた。

日本人としての感覚とドイツ人としての感覚が混ざり合っている私のハーフの同僚もとてもユニークだ。
ある日、私がわからないことを質問すると、まさかの「知らないです〜」という答えが返ってきた。
アルバイトの人からの「知らないです〜」は許容範囲だったが、このレストランで10年働いているというマネージャーにも「ちょっとわからないです」と返されたこともある。
関わりたくないこと、もしくは本当に知らないことは「知らない」とだけ返され解決できなかった。
私は誰に聞いていいのかわからず、「?」が浮かび、日本ではあまり起こりえない状況だよなと思いつつ、ま、いっか、とその時は流した。(笑)


働き始めて3週間。
ドイツ語はまだまだ伸びしろしかない。
ドイツで日本人と日本人コミュニティで働くことは本望ではないけれどnoteのネタ集めには最適な場所だった。

次回、ドイツ語を話せない私が雇用された理由が明らかに・・・





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