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ドミノ・ピザ イートイン店舗 体験

ドミノ・ピザが12月12日に大田区で新しいコンセプト[デリバリー・テイクアウト・イートイン]の旗艦店「ドミノ・ピザ 南馬込店」をオープンしたということで早速行ってみました。

店舗概要(ドミノ・ピザ 南馬込店)
住所:東京都大田区南馬込6-3-11
電話番号:03-5718-1133
営業時間:11時~24時
座席数:テーブル18席、カウンター5席



店舗前は広く、隣のファミリーマートとシェアするような形で車が8台程度停められる駐車場があります。


入口は前面ガラス張りの解放感とアメリカンなワクワク感があってとても入りやすいです。


内観を動画で撮影しました。やはりイートインができるスペースが新鮮ですね。


テーブルも広くちょっとしたインテリアと共にBGMも流れているので、居心地はとても良いです。(テイクアウトのウェイトスペースもちゃんとあります。)


レジは3台で、決済周りは通常の店舗と同じですね。他の店舗同様にキッチン内が全て見えますので、見せる店舗づくりは緊張感がありながらも、魅せるという意味ではエンターテイメントとして飽きずにピザを待つことができます。


実際に私も店内で食べてみました。デリバリー・テイクアウト時と同様の包材で提供されました。恐らく右の画像は紙ナプキンを入れるホルダーかと思いますがどのテーブルも空でした(汗。
(ピザはどうしても手が汚れるので、お手拭きを付けてくれるとありがたいですが、このあたりは順次改善されていくと思います。)

まさに出来立てゼロ秒のピザは超熱々ですが、本っ当に美味しかったです!これはデリバリーやテイクアウトでは味わえないですね。


本店舗はWEBでもいろいろ取り上げられていますが、こちらの流通ニュースの記事がとてもわかりやすいです。

記事からの引用:「南馬込店は、既存店3店の配送エリア内に出店した割譲店舗となっている。1店舗あたりの配送エリアを小さくすることで、より安全により温かいピザが届けられ売上も増加する。既存のドミナントエリアの密度を高める。 ― リロケーションを行う場合は、30%程度の売上増加を見込んでいる。(新コンセプト店舗は、イートインスペースも強化しているため、ピザの持ち帰り比率が10~20%増加する見込み。)」

配達できる総量(1店舗あたりが受け持つ世帯数)は減るものの、配達時間の短縮とそれによる商品力が向上し、店舗数増加によりテイクアウト(+イートイン)顧客の増加が見込める、ということですね。
今後このような店舗が増えていくとなると、他社も追随しながら宅配ピザ業界はさらにアップデートされていきますね。



今回のドミノ・ピザの事例を考察すると、昨今特に飲食業界は大きな転換点にきていることが挙げられます。

1つめは日本社会におけるライフスタイルの変化。
・少子高齢化による総人口の減少
・女性の社会進出による共働き世帯の増加
・未婚率上昇による単身世帯の増加


こちらは総務省の人口推移データで、2005年をピークにダウントレンドになっています。


こちらは厚生労働省の専業主婦世帯と共働き世帯の推移データ。30年以上前から数値に変化があります。


こちらも総務省の男女の年齢階級別(25~39歳)未婚率の推移。こちらも30年前から上がり続けてます。下は厚生労働省の家族構成別世帯数の変化データで、40年前と比べて単独世帯が増えているのがわかります。

少子高齢化は今になって叫ばれているものではありませんが、「世帯」の構造が変化していることは様々な消費行動に影響を与えることになります。



続いて2つめは業界における各コストの増加。
・慢性的な人手不足による人件費の高騰
・食材原価の高騰


こちらは東京都の最低賃金の推移です。私が学生時代にやっていたデリバリーのアルバイトは、2002年頃で時給が1000円で、一般的な飲食業の接客で850円くらいでしたが、今や都内だと1500円は普通になってきています。(引用:一目でわかる!最低賃金


こちらはe-Statのデータを元に作成した消費者物価指数の推移です。日本は食料を輸入に頼っているなかで、いま世界規模で需給が変化していること(主に新興国及び途上国を中心とした食用・飼料用需要の増加)が大きな要因です。


顧客母数&働き手の減少と原材料費高騰のダブルパンチのなかで、特に飲食店は『生産性の向上と新しい需要の獲得』が求められています。

生産性の向上においてはキャッシュレス決済や調理の自動化、販促の効率化等、テクノロジーの力によって様々な手法が考えられますが、今回のドミノ・ピザの事例はまさに新しい需要の獲得という分野でこの課題に取り組んでいます。(もちろん生産性の向上についてもデジタル等を活用しすでに様々な取り組みを実施しています。)


キーワードは外食・中食・内食市場のボーダレス化です。
リクルート社が「2019年のトレンド予測(飲食領域)」というものを発表しており、その資料がとても分かりやすいので引用します。

まさに今回のドミノ・ピザの事例ですと、中食事業者のイートイン(外食)進出がそれにあたります。
また、今は特にUberEatsによる外食事業者の中食進出が最も活況でしょうか。


食の外部化率(食料支出のうち外食費と惣菜・調理食品の購入金額の合計が占める割合)という指標では2000年頃から高い状態を維持していますし、外食は維持しているものの、中食市場は年々増加しています。(共に一般社団法人日本フードサービス協会の数値)


今までは外食・中食・内食と各市場が分かれていましたが、これはあくまでも企業側の視点であり、ユーザ側からすれば「食」という分野は1つなので、今後は「ユーザが食べたいものを、食べたい時に、食べたい場所で」サービスを提供していくことが「食」に関わる業界全ての企業に求められていくことになります。

また、今回のドミノ・ピザではちょうど夜のピーク時(18時頃)だったので、私のようにイートインで注文する人もいればテイクアウトで注文する人もいて(顧客も店舗スタッフもまだ不慣れということもあって)レジ前はかなり混雑していました。
(デリバリー:テイクアウト:イートイン=5:4:1 くらいの割合)

以前から受注の大半を電話からWEBに移行させて生産性の向上を図ってきたものの、これでは逆行する形となりますが、例えばセルフレジを導入するなど、常に改善に努めていくことが求められていきますね。



以上。

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