トークンコミュニティの未来に対する私見


 今日は「トークンエコノミー 本当に価値を持ち続けるものは何か」を聴いての感想というか、個人的な意見を書いていこうと思います。

 なおこの対談はFiNANCiEのsloth with creatorsの1,000トークンホルダーか、尾原さんのオンライン私塾に入っている人が視聴できます。面白いので興味のある方はぜひ。


 具体的な内容についてはここに書けないので、導入部分だけ触れて、あとは自分の考えをひたすらに書いていこうと思います。対談を見ていない方でも、一応は読める形にしているので、よろしければご覧ください。以下、本文です。


 対談の中で、コミュニティの形は二つに分類できて、それは「Doのコミュニティ」と「Beのコミュニティ」だという話がありました。その概念は面白かったですよね。僕個人としても着目していた部分なので、その観点から書いてみようと思います。

 まず思ったのが、「Do」は株式会社的で「Be」は宗教的なコミュニティだなという点です。かなりざっくりとした比喩になりますが、前者は目的の達成のために設立されている点、後者は居場所を提供している点で、それぞれに類似性を持っています。

 で、僕自身は今後は「Beのコミュニティ」が生き残る世界になるのではないか?と考えています。この辺の理由はかなりふわっとしているのですが、頑張って書いてみます。

 まず今の社会は格差が広まっていて、富の大部分を一部の人たちで握っているという状態になっています。金融資本主義の行き着く先がさらなる格差社会だとすれば、マジョリティである「持たざる人たち」の怒りが噴出し、マイノリティ側の「持っている人たち」の立場はいずれ危うくなる。なのでそうなる前に、過度な競争による資本主義経済は、なんらかの形で是正される方向に動くのではないかなと。

 で、この結果何が起こるかというと、「Do」に偏ったコミュニティというものの存続が難しくなってくる。要は「他者を出し抜いて一人勝ちする」という構造が人々に受け入れられなくなってくるということです。一方で「Be」のコミュニティは、成員に居場所を提供する存在です。過度な利益追求は基本的には行われず、あくまで副次的なものに過ぎない。もちろんプロジェクト全体としては「Do」で稼働しているので、あくまでそこに付随するコミュニティの話です。その点は誤解を招かないように断っておきます。

 で、資本主義的な仕組みは今後も続いていくと思いますが、現在の形のまま継続されるかは微妙だなというのが僕の考えです。少なくとも多くの人たちは競争に疲弊して、勝者であるはずなのに幸福感が乏しい人なども生んでいる現状は、なんらかの形で変わっていくはず。

 そこで必要になってくるのが、自分の居場所です。人間は社会的な生き物で、必ず他者との繋がりが必要になってくる。そうなった時に、「Do」だとコミュニティ内における自分のポジションのために、他の成員とも競争が発生します。コミュニティに貢献できていない人は、疎外感すら感じる。まさに株式会社的な振る舞いですよね。一方で「Be」は違います。もちろんコミュニティにおいて発言力のある人は自然発生的に出てくるでしょうが、それは特定の役割が付与されているわけではなく、コミュニティ内での価値観の差分として現れます。もしかしたら、そこからコミュニティ内のインフルエンサーが独立して、新たなコミュニティを作るかもしれません。これはあたかも宗教が分派していくようなイメージです。

 とはいえ、人間の集団であることには変わりがないので、マネジメントは重要だと考えられます。特に「Be」では昨今流行りの「心理的安全性」が大事かなぁと。あとはDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)なんかも重要になってくる予感はあります。あるいは組織論やチームビルディングの考え方もいろいろ応用できそう。

 というわけで、かなりまとまりがなく、言いたいことを主張するような内容になってしまいましたが、個人的にはトークンコミュニティがサードプレイス(=家庭や職場に続く第三の居場所)になるという未来にならないかなぁと、願望込みで考えています。そして対談でもあったように、トークンはそのための入場券みたいなものになるのかなと。入場券だけ買ったら、コミュニティの中で自由に買い物をしたり、投票券として使ったり、寄付してみたりという使い方ができれば面白そうです。

 あとは「Do」よりも「Be」のほうがweb3的だなとも思います。つまり非中央集権という思想にも合致しているんですよね。僕が「Be」の方が生き残るのでは?と考えている理由の一つは、そこにもあります。

 僕はweb3のトークンコミュニティに可能性を感じています。そしてコミュニティのいろいろなところで、各人がやれることをやって貢献していくというのは、ポスト民主主義、ポスト資本主義的な挙動も包含している感じがしてワクワクしているんですよね。

 浅知恵でいろいろ好き勝手書いてしまいましたが、これからのweb3の行く末を、当事者として楽しんでいきましょう!

 それではまた!


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