部屋と思考の整理

 自分の思考を定期的に整理整頓することは、自分の部屋をきれいにしておくことに似ているなぁと、ふと思いました。僕たちは毎日、自分の部屋の布団で目を覚まし、一日の始まりを迎えます。そして、仕事をしたり遊びに出かけたり、様々なことを全部終えた後に帰るのが、自分の部屋の布団なわけですよね。
 自分の部屋というものは、いわば母艦、マザーシップのようなものです。自身の日々の生活の拠点であり、安心と安全を担保する重要な旗艦。それが自分の部屋だと思うんです。

 その生活拠点が散らかっている状態というのは、いろいろ理由があるでしょうが、日々に余裕がないという場合が多いのではないでしょうか。それは時間という物理的な余裕と、心という心理的な余裕がありますが、きっと両方とも余裕がないというケースも多いんでしょうね。
 毎日に余裕がないと、部屋も散らかっていき、掃除も億劫になり、空気も徐々に淀んでいきます。部屋が散らかると、物を探したりする手間が増えたり、気持ちが暗くなったりして、日々の生活の方にも悪影響が及びます。そうやって悪循環が発生してしまうと、どこかで意図的に休みを取ったりしない限りは、元に戻すのが難しくなったりします。

 で、思考もこれと似ているなぁというのが、冒頭に述べたことです。人間関係や仕事の悩みだったり、人生について考えなきゃいけない事柄だったり、様々な問題の存在によって、思考が徐々にとっ散らかっていきます。そうやって散らかっていった思考も、部屋と同じで定期的に整理してあげないと、だんだん何が何だかわからなくなっていく。気がつけば精神的に疲弊してしまって、場合によっては心に大きな負担を残すことにもなり得ます。

 だからこそ、毎日ちょっとずつでいいから、思考の整理をすることをお勧めしたいと思います。リモコンを面倒くさがらず毎回定位置に戻すように、今抱えている小さな悩みや考え事を、わずかな時間でいいので頭の中で整理してみるんですね。それを紙やスマホのメモに書き出すのも効果的です。
 そうやって毎日ちょっとずつ、自分の思考を整理していくと、頭の中が散らかり尽くすようなことは減るんじゃないかなぁと。

 「部屋の乱れは心の乱れ」と言ったりもしますが、これに倣うならば「思考の乱れは心の乱れ」といった言い方もできそうです。考えが整理されていないと、精神的な余裕も失われていく。そしてそれらは相互に影響を与えてもいます。部屋も思考もなるべく整った状態にしておいて、なるべく平静な精神状態でいたいですね。

 それではまた!


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