任天堂の大ヒットは3000万本

 こんにちは!

 僕が毎日見ているwebサイトに「ほぼ日刊イトイ新聞」というものがあります。通称「ほぼ日」ですね。昔はインターネット上でインタビューやエッセイを公開するのが中心だったのですが、近年は、ほぼ日手帳をはじめとした物販の会社という印象が強いです。

 とはいっても、ルーツである活字コンテンツは今もなお非常に充実しており、次々に新しい企画が公開されています。そして、2024年の一発目として公開されたのが、任天堂の代表取締役フェローである宮本茂さんと糸井重里さんの対談記事でした。

 その中で昨日(1月11日)更新された第11回の記事で、衝撃的な発言がありました。発言の一部を以下に引用します。

糸井「あの、任天堂においては100万本っていう数字は、大ヒットじゃないわけじゃないですか」
宮本「そうですね」
糸井「あ、100万しか売れへんかったか」って(笑)。だとすると宮本さんの中で大ヒットってざっくり何本くらいですか」
宮本「3000万ぐらい」

「なにもできないからプロデューサーになった。そんなわけないでしょう、宮本さん」
第11回「3000万本」

 ひえぇ〜、3000万本!?すさまじいです。いわゆる家庭用ゲームの一般的な大ヒットラインというのが一体いくらなのか、僕は正確に把握していません。ただ、100万本売れたら通常は大ヒットと大ヒットといっていいのだろうと思います。そもそも100万本も売れる製品がかなり限られています。しかし、任天堂の大ヒットのラインはその30倍。もう見ている世界が違います。ちなみにこの基準で近年の大ヒット作品を数えると、合計4本が大ヒット作品に該当します。以下にタイトルを列挙します。

・マリオカート8 デラックス       5,701万本
・あつまれ どうぶつの森         4,338万本
・大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL  3,244万本
・ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド  3,115万本
 
 宮本さんは同インタビューで「3年から5年の間に1つ、大ヒットがあったらなんとかなる」と発言されています。この3月でSwitchが発売されてから丸7年が経過したことになりますが、平均して2年弱に一本の大ヒット作品が生まれている計算ですね。この点からも任天堂の業績が好調な理由が理解できます。

 この対談記事は、ここで紹介した以外の回も含めて、全編を通して非常に面白い内容になっています。数々の名作を生み出すゲーム産業のリーディングカンパニーが、どのような考え方で製品開発と向き合っているのか。その根底にある思想が垣間見える対談でした。そしてそれだけでなく、単純に糸井さんと宮本さんの、気の置けない間柄だからこその対話内容も、この記事の大きな魅力です。興味のある方は、ぜひご自身で読むことをおすすめします。それではまた!

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