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お茶漬けホロホロ

寒い日はお茶漬けがうまい。
お茶漬け。時代小説を読んでいると夕飯や夜食にお茶漬けをすする場面がでてくる。                江戸時代なんかは朝飯を炊くでしょ。   それをお櫃に移すわね。朝飯は炊きたての飯を食い、昼は握り飯かなんか食い、あなた!     夜ですよ。               すっかり冷えたおまんまを蒸しなおすのも、面倒くせぇやってんで土瓶に湯をわかして茶漬けだッてんで、沢庵と焼いた塩鮭の残りをほぐしてササッとすますのですよ。
そういうのすごくうまそうだな。
私はお茶漬けといえば永谷園で生きてきた。
思えば、ただの茶と塩鮭かなんかのマジな茶漬けを食ったことがない!
物心ついた時にはお茶漬けといえば永谷園のお茶漬けを飯にふりかけ湯をかける方法をとってきた。
私にとってのお茶漬けとは永谷園なのだ。
子供の頃は鮭茶漬け一本だったが今はもっぱら梅干茶漬けだ。歳を経てさっぱり嗜好になった。お茶漬けサラサラというが、私はホロホロがしっくりくる。ホロホロとは米粒が舌を転がり喉を滑り落ちていくさまの音だ。
今日も梅干茶漬けホロホロ。熱さが喉を滑り落ち胃の腑をあたためてくださった。
ご馳走さま。

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