小説 ねこ世界39
「まあまあ、年寄りをいじめてもつまらねぇよ。ミケちゃん」
タマがミケをなだめた。
「わたしは年寄りですか。タマさん」
所長はタマの言葉にショックをうけた。
「自分ではまだまだいけると思うんですが、わたし、年寄り?」
所長はタマにぐいと近づいた。
「ほらっ加齢臭がするがな。年寄りの証拠だ!」
所長はタマにどつかれた。
「カレイ臭?」
所長は意味がわからないという顔をする。
ミケは加齢臭の意味を所長に説明するのも気の毒なので黙っていた。
当のねこが気づかないなら、あなたは加齢によ