見出し画像

流行りに乗り基礎代謝の低下を憂う

昔から流行の最先端を行くタイプの人間ではない。
流行真っ只中にあっても、警戒して近づかないことも多い。
保守的ではないが、革新的でもない。
いたって普通の人間として生きてきた。

それでも、なんだかんだと言いながら、古くはナタデココもパンナコッタもティラミスも食べたし、タピオカだって飲んだことはある。
つまり、頑なに拒んでいる訳でもない。

とはいえ、古くはエヴァンゲリオンも進撃の巨人も鬼滅の刃も観ていないし、ジブリ作品はナウシカ以外観ていないから、ある意味では頑固でもある。

そんなだから、日本中が大騒ぎでいた時も
どこかで私には関係ない話だと、異国のニュースを聞くような気分でいた。

かかわることがあっても、きっとドハマりすることはないだろう、と高を括ってもいた。

それが、実際自分の身に起きたのだ。

そう。コロナである。
罹ったのである。

幸いにも重症化はしていないが、普通の風邪とはお世辞にも言えない有様だった。
最近は弱毒化して症状も弱くなったのではなかったのか。

そもそも、大人になってからの熱は辛いと聞く。

ただ、子供の頃は週一ペースで扁桃腺を腫らし高熱を出していたため、熱には強いと自負していた。
が、ちゃんと辛かった。
私も大人になったのだなあ。
と、思うなど。

食欲は皆無。
起き上がることもできない倦怠感。
スポーツドリンクとinゼリーだけでしのいだ数日間だった。
激しい咳とそこから誘発された喘息のおかげで凄まじく体力を消耗もした。
頭痛とのどの痛み、鼻づまりで眠りは浅く、さらに五十肩が寝返りを拒む。
味も臭いも消え、このまま「美味しい」を忘れた人生になるのかと、将来を悲観したりもした。

あれから一週間。

すっかり治った。

有難い話ではある。重症化せず、後遺症も今のところない。
ただ、どうしても納得がいかないのだ。

何日も食欲がなく、ゼリー飲料だけで過ごしたのに。
食欲が戻ってからも、カトレヤ式ダイエットを続けているのに。
なぜ、何故、ナゼ、500グラムでさえも痩せていないのか。

運動していないからか?
確かに、ただでさえ痛む五十肩を抱え運動不足の身体を、倦怠感で持て余しながらゴロゴロと横になる日々だった。
でも、だ。
そんなにか?
私の基礎代謝はそんなに低いのか?
ハイブリッド車ばりの低燃費体質になったのか?

少しくらい、ご褒美があったって良いではないか。
とっても熱が出たんだぞ。
あの、カトレヤ幼稚園のお弁当タイムのように、独り部屋で孤独に耐えていたんだぞ。
腹筋が六つに割れるかと、ちょっと期待しちゃうくらい咳き込んだんだぞ。
首から上(と右肩)はどこもかしこも痛くて不快だったんだぞ。

私は金輪際コロナを許すことはないだろう。
辛かったのに痩せなかったからである。

それくらいには元気になった。
有難いことである。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?