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【検定メモ】自治体法務検定・基本法務

「必要な法規を、普段業務を行うための感覚にどう落とし込むか」


1. 自治体法務検定とは

(公式HP)

「自治体法務検定」とは、公式HPによると
「自治体職員の『法務』能力を向上させるための検定」とのことで、
「基本法務」編と「政策法務」編の2つの種類があります。

「基本法務」編は「実務に即した必要最低限の法律の知識」を扱うとのことです。
「政策法務」編は「既存法令や制度等の解釈・運用に関する基礎知識」を扱うとのことです。

今回、私は「基本法務」編を受験しました。

2.受験のきっかけ

現在、私は普段は某地方自治体の障害者枠の一般行政職として働いています。
(精神障害者が公務員として働くことについても、
気が向いたら記事を書きたいと思っています。)

ただ、普段働いていて、「障害者枠」ということはあまり表に出てこなくて、
事務屋(一般行政職)か技術屋(土木、電気などの専門職)がクローズアップされがちなように思います。

一般行政職で働いているものの、
障害者枠の筆記試験は高卒程度の選択問題と作文のみ。
また私は理系学科出身のため行政に関する知識はほぼなし。

(仕事を通して得られるもの以外にも)行政に関する知識を自分で少しでも得たい、
と思っているときにこの検定の存在を知りました。

3.試験範囲と認定の基準、私の受験結果

基本法務編の試験範囲は

序章・基本法務を学ぶにあたって
第1章・憲法
第2章・行政法
第3章・地方自治法
第4章・民法
第5章・刑法

の全6単元。
そのうち私が受けた回の得点配分は下の写真のとおり。

上の写真より、1番得点配分が高いのが「地方自治法」、次いで「行政法」と「民法」。
高得点を得たい場合はこの3分野を重点的に学習すると良いでしょう。

で、認定の基準ですが、
この検定は合格・不合格がでるのではなく、
TOEICのようなスコア制となっています。
全問正解満点で1000点。
900点以上でプラチナクラス、
700点以上900点未満でゴールドクラス、
500点以上700点未満でシルバークラス、
500点未満で認定なし、
となっています。

私の目標はとりあえずシルバークラスを取れればと思っていましたが、
結果は、かろうじて、ギリギリで、
シルバークラスに達することができました。

得点は恥ずかしくて公表できません。

このnoteを見ると、どこか旅行にいったり、サウナ巡りをしたり、別の本を読んだり等、
本当にこの試験の勉強をしていたのかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
全くもってその通りで、
一応勉強はしていましたが、結果的には勉強時間も少なく、ペースも遅く、自分が計画していた勉強量をこなすことができませんでした。

次章以降では、今回の反省の念も込めて、
勉強方法を紹介したいと思います。

4.勉強方法

4.1 インプット

・使用テキスト
→自治体実務法務検定公式テキスト基本法務編

こちらは年度毎に新しいものが出版されますので、自分が受ける年度のものを買いましょう。

このテキストの内容を隅なく理解して頭に入れておけば本番の試験で得点できるでしょう。

しかし、それを実行することが難しい。
大学で法学系を専攻されてた方にとっては基本なのかもしれませんが、
私は法律的な知識の土台がないので、
自分が読解力がないことも加えて、
読んでいてもいまいち頭に入ってこない。
読むスピードも上がってこない。
なのでまずこのテキストを読破するのに予定を大幅に超過して、アウトプットの時間が少なくなってしまった。

そんな場合は完全に理解しようとしないで、
試験範囲の概要を掴むことだけを意識して、
とりあえずサクッと読み進めてください。
アウトプット、問題を通して理解していく方向で。

なお、このテキストは説明のみで演習問題がなく、ただ読み進めているだけではマンネリしてくると思います。
それを防止するには後で紹介する過去問集を使いましょう。
過去問集では分野別出題の一覧表がありますので、
各単元を読み終えたら、理解度チェックも兼ねて該当の問題に挑戦してみましょう。

4.2 アウトプット

・使用テキスト
→自治体法務検定問題集

こちらのテキストは、本検定の過去問題集となっております。
1年ごとに1冊、2022年度以降のものは2回分、それより前のものは1回分が収録されています。

あらゆる試験・検定の勉強に過去問の使用は欠かせません。
前節で述べたように、インプットの段階から本過去問を使っていきましょう。
他の試験・検定の勉強の時もそうですが、
正解の選択肢だけでなく、不正解の選択肢はなぜ違うのかまで理解しましょう。
アウトプットを通して知識等の定着を図りましょう。

本来の予定では3回分を3周解きたいと思っていましたが、
勉強時間が少なく、インプットものんびりやっていたため時間がなくなり、
2回分をインプットをしながらの1回と、
その後の1回解くのみとなってしまいました。
インプットも朧げで、アウトプットも不足、
今考えるとシルバークラスを取れたのが奇跡です。

5.本検定の勉強で得られる知識・スキルについて

本検定の勉強をきちんと行えば、冒頭で述べた、
憲法、行政法、地方自治法、民法、刑法の知識が身につくでしょう。

しかし、私は勉強不足のため、
それらの内容をきちんと覚えたとはいえない結果でした。
ですが、勉強をしていて感じたことがあります。
それは、普段の仕事のときの感覚が大事なこと。
どの選択、対応ならば道理が通るか、公平か。
それに従って考えていけば、ある程度は正解に辿り着くように感じました。

採用面接対策の際、
支援員の方から、「公務員は『全体の奉仕者』」
ということを言われましたが、
普段からそれにそぐう行動ができているか。
上記の法律の文をただ覚えるだけでなく、
その内容を仕事の感覚に落とし込めるか。

今回に関してはあまり偉そうなことをいえる立場ではありませんが、
それでは。

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