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出来ることなら誰か僕をやさしく殺して欲しい

最近、頓服薬の効力が低下しているように思う。1日3錠まで摂取して良いのだが、飲んでも全然不安が軽減されず、希死念慮が全身を覆い尽くして、ベッドから動けない時間が増えたように思う。

睡眠導入剤を飲んでいるものの、睡眠の質は相変わらず悪く、早朝に悪夢で目を覚ましては、トイレに行き、動悸の治まらない身体を無理矢理また睡眠へと押し込む。

そして、10時ころに起床し、日々流れる時間に身を任せ、コンビニでコーヒーを買い、自宅でパソコンを起動し、特に興味もないサイトを見ては、あぁ、しんどい。と呟く。

口からなにかを出せば、ねっとりとどんよりとした液体が絡みつき、そこら中が闇に包まれてしまう。だから、最近はあまり人と会おうと思わない。こんな人間に誰が会おうと言うのだろうか。

重油の沼にハマって、動けど動けど前には進まず、立ち止まっていればどんどん深みにハマり、体力も気力も尽き果て、そのまま沈んでいってしまいそうになる。

なんで、僕はこんな辛い状態で生きていかねばならないのか。過去に通り過ぎた声が、また聞こえる。そろそろ楽になっても良いんじゃない、君は良く生きたよ。

死ぬことを考えると、怖さ、よりは、悲しさ、無力感が湧き上がる。僕は現世を生ききることが出来なかった。そして、残された家族に少なからず大きな傷を残すことになるんだろう。最後の最後まで、ごめんね。と。

でも、自ら死ぬ勇気なんて持ち合わせていないんだ。生きるにしても、死ぬにしても僕は「オクビョウ」な人間だから。誰かを信じては、傷つけられ、傷つけ、それでも歩みをやめない。

死ぬ間際には、僕の心身の一欠片しか残っていないのかもしれないけど、そう生きるしか出来ないんだろうと思っていた。そして、これまで闘ってはボロボロになり、それでも立ち上がってきたつもりだ。

でも、最近どうも振り絞るだけのパワーが無い。

周囲の変化のスピードは早く、楽しげな人生を送っている風景を、映画のように眺めては、羨ましさと、自分への嫌悪で世界が満たされ、沼がまた粘性を増す。

誰か、誰か、誰でも良い、やさしく抱きしめて、キスをして、そして、真綿で首を締めて、僕の世界に幕を下ろして欲しい。

ごめん、自分で幕を閉める勇気は無いんだ。でも、生きることにも、疲れ果て、日々どうにもならない暴れる感情をどうにか宥めることにも、疲れたんだ。

そんな祈りが、届くことを祈って、今日もまたベッドに横たわり、焦点の合わないスマホの画面を見ては、眠りにつくのだ。

やさしく抱きしめて、キスをして、僕を殺して欲しい。

そんな祈りは、神様は嫌うだろうか?願わくば、その寛大な心で、聞き届けてくれないかな。


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