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自己嫌悪

柔らかい音の目覚まし時計で目を覚まし、朝ごはんのフレンチトーストから一日が始まる。
頑張って起きたご褒美に可愛いピンクのマカロン。
いちご味の歯磨きをした後しっとりの泡で顔を包み込む。
さらさらのブラシにきらきらのアイシャドウをのせて、今日の気分に合わせたリップを柔らかく被せる。
私を輝かせてくれるふわふわのワンピースに腕を通し、リボンの着いた靴を履く。
崩せない前髪をそっと撫でて私を最大限に甘やかすお出かけに出る。

こんな生活は私の生活とは両極端な存在で。

10何個と重ねた爆音のスマホのアラームで目を覚まし、朝ご飯を作る余裕など無く水を飲み干す。
ミントの1番安い歯磨き粉を使い、雑に歯を磨いた後急いで前髪をあげて顔を洗う。
机の上に置きっぱなしの1つの安いパレットでメイクをする。もちろんブラシを使っている余裕なんてもってのほか、小指で器用に色を重ねる。
毎回ローテーションしているブラウスとスカートで自分の中で精一杯着飾ってツルツルの毎日同じなパンプスを履く。
イヤホンで売れていないバンドの曲を聴きながら、今日も地獄へ飛び込む。

現実逃避なんてしてられなくて、生きるので精一杯で。
何を食べても意図せず吐き、Twitterに生きる。

きっと努力は報われるって。
実際努力して報われたことは無いけれど。

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