哀れ

きみは小さなぬいぐるみを欲しがってUFOキャッチャーを続ける。もう3000円使っちゃった、なんて楽しそうに話しかけてくるきみを心底愛おしいと思ったよ。
きみの存在ごと、コンプレックスごと抱きしめて抱きしめてぼく以外の瞳に映らないで。
きみはぼくの恋人のはずなのに、何故か儚くて消えてしまいそうで それでいてどこか遠くに行ってしまいそうで
そんな曖昧な形しか残らないきみが好きだ
息を吸って吐くから好きだ
きみの描くポエムには何処かで見た事のある文が並列されている
誰かになりたがっているきみが好きだ
きみを辞めたがっているきみが好きだ
不幸ぶっているきみが好きだ


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