日記:「大丈夫?」ねだり(2024/03/22(金))
ベッドに寝っ転がって本を読んでいた。
本をつかんだまま布団を直そうとしたら手を離してしまい、本が二つ並んだベッドの隙間に落ちる。
「あぁあ〜〜! なんてことだぁ〜〜」
枕に顔を半分埋めて、ターザンっぽく叫んだ。大きな声を出すと、それで気が済む。隙間に手を突っ込んでフローリングをペタペタ触りながら本を拾い上げた。
ガタン
顔を上げると、猫がコップを倒していた。麦茶の水たまりが目の前でみるみる大きくなっていく。
「へいへいへ〜〜い! 猫さん! 何やってるんだい?」
何やってるんだい? と言いながら、わたしは小走りでキッチンからタオルを持ってきている。ふざけないと、イタズラの後始末なんてやってられないだけだ。
無駄に騒がしい私だが、一人のときは静かだ。
大声でぎゃあぎゃあと騒ぐのは、そうすれば夫が「大丈夫?」と言ってくれるからである。いい大人なので、本を落としたって麦茶をこぼしたって平気に決まっている。
でも「大丈夫?」の一言が無いのは大丈夫じゃない。
夫がゲームやパソコンに集中していると、たまに無視されることがある。
どうしても言ってほしい時は「『大丈夫?』って言って!」と大声で主張する。前回叫んだのは、ベッドに上がろうとしてスネを強打したときだった。
大丈夫? のおねだりがギリギリ許されるラインだと思う。
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