メメント

見ました。これも難しいっ、、、
クリストファー・ノーランが作る映画は面白いけど難しいんですよね。


カラーとモノクロ

 本作ではカラーとモノクロのシーンが交互に映し出されます。時系列とかがあやふやすぎてとても厄介。
 カラーのシーンは、ジョン・G(テディ)を殺害したところから、過去に遡ります。主人公のレナードは、なんのためにここにいるのかもわからず、写真やタトゥーを頼りに過去の自分を推測し、行動する。しかも、観客もレナードと同じで何が何やら状態。次のカラーのシーンでは、レナードの行動理由を答え合わせする感じ。
 モノクロのシーンでは、時間通りに物語が進んでいきます。いわゆる回想シーン。レナードが誰かと電話で喋っている。誰と喋っていたのだろう。「電話に出るな」というタトゥーを見ても、忘れて電話に出ちゃう。モノクロのシーンに色がつき、時系列が合わさった時に、、、


サミーを忘れるな

 結局、テディは探し求めていたジョン・Gではありませんでした。怪しそうな見た目のテディが実は妻の仇で、10分しか記憶が保たないレナードを弄んでいたのを永遠と見せられる鬱物語だと思っていましたが、本当はただの汚職警官。レナードを利用しておとり捜査をさせているが、ジョン・G探しに協力し、彼の復讐を達成させている。思ったよりいい人だな。ん、いい人かな???
 ナタリーも結構な悪女。記憶が保てないのをいいことに、金を持ち逃げされて怒り狂っているドットを殺害するように仕向けたり、仇であるテディを間接的に復讐しました。レナードを怒らせて自分を殴らせてアザを作り、記憶が消えた彼に被害者ヅラして同情を誘い、彼を自分のいいように利用します。しかもメモを取らせないようにペンを隠して。卑劣、卑劣すぎる。なんだこの女。でも、なんの関係もないジミーを殺され、旦那のスーツを着て、旦那の車に乗ったレナードが訪ねてきていますからね、、、
 10分しか記憶を保てないサミーも存在しなかった。自分だったんです。レナード自身。妻にインシュリンを過剰に注射し、知らず知らずのうちに殺害していたのも自分。自分の過去から逃げたくてサミーを作り出した。警察のファイルから情報を抜き取ったのも自分。10分後の記憶がない自分のために、謎を作りだし、復讐という生きがいを追い求めさせていた。

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