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【一人読み】寝坊助な黒猫さん

性別不問 人称変更可 語尾変更可

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むかし、むかしあるところに。
黒猫さんが居ました。
猫さんは眠ることが大好きでいつも日向でクークーと眠っていました。

今日もまた日向で猫さんが眠っていると。
「ねぇ、猫さん。一緒に歌を歌おうよ」
小さな小鳥さんが猫さんの頭の上を飛びながら声をかけました。
「あとで…(眠)」
猫さんはまったく起きようとしません。
小鳥さんは悲しそうにパタパタと飛んでいきました。

また別の日も猫さんが眠っていると。
「ねぇ、猫さん。原っぱにピクニックに行こうよ」
元気なウサギさんが声をかけました。
「あとで…(眠)」
やっぱり猫さんは起きようとしません。
ウサギさんは怒ってピョンピョンと走って行ってしまいました。

またまた別の日も眠っていると。
「ねぇ、猫さん。ケーキを焼いたんだ。一緒に食べないかい?」
優しいクマさんが声をかけました。
「あとで…(眠)」猫さんは起きる様子がありません。
クマさんは寂しそうにトコトコと何処かに行ってしまいました。

何度声をかけても猫さんは眠ってばかりなので。
みんな声をかけなくなりました。
「猫さんは僕たちよりも寝てるのが好きなんだよ」
「猫さんはいつも寝てばかりで起きてくれないね」
とうとう猫さんは1人ぼっちになってしまいました。

ある日、猫さんは声をかけました。
「小鳥さん、僕とかくれんぼしようよ」
「ウサギさん、僕とお散歩に行こうよ」
「クマさん、プリン買ってきたから一緒に食べようよ」
猫さんが声をかけてもみんな。
「あとで…」
と返すだけでした。

猫さんは怒りました。
「どうして、僕と遊んでくれないの!!」
するとみんな口々に答えました。
「僕たちが声をかけた時猫さんは何してたの?」
「なんてお返事したの?」
猫さんはハッとしました。
そうです。
猫さんは眠る事に夢中になってみんなに声をかけられても素っ気なくお返事していました。

「ごめんね…。僕が間違っていたんだね…」
猫さんはシクシクと泣きながら皆に謝りました。
「もういいよ。今からみんなで湖に行こう」
「そうだ、そこでケーキやプリンも食べようよ」
小鳥さん、ウサギさん、クマさんはニコニコと笑いながら猫さんに声をかけました。
こうして4人は仲良く湖にピクニックに出掛けたそうです。

猫さんの寝坊助はなかなか治りませんが。
猫さんはみんなに声をかけられたら起きるように努力したそうです。
これからは、猫さんの周りにも笑顔が増えそうですね。

「ねぇ。今日はみんなでお昼寝しようよ」

おしまい

✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼手に取って頂きありがとうございます。
こちらは他サイトで投稿していたシナリオになります。
拙い文字たちですが可愛がってくださると嬉しいです。

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