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【一人読み】あなたとの時間

性別不問 人称変更可 語尾変更可

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私はあなたといる時の自分が一番好きだった。
あなたと一緒に居られる、話せるそれだけで嬉しかった。
私が知っているあなたは笑顔だったはずのに、思い出すのは涙を流すあなただった。
電車の扉の向こうにいるあなたは目に沢山の涙を浮かべて笑っていた。

一緒に居られる時間が幸せだと照れたように話してくれたあなた。
その優しい言葉に甘えていたのかな。
一秒でも一分でも一緒に居たいと思っていた。
夢に向かって努力する姿が好きだと支えてくれた。
上手くいかなくてイライラする事もあって何度も冷たい言葉をぶつけた。
いつしか私の夢は大好きなあなたと過ごす事へと変わっていった。

ある時夢ができたんだと笑って教えてくれた。
何もできないと話すあなたが夢や希望を見つけて歩き出した姿に嬉しさを感じた。
嬉しいはずなのに何処か置いて行かれてしまった気がして少し焦っていたんだ。
あなたはいつも君を守るためだからと話してくれていた。
それでも寂しくて、何度も我儘を言ってはあなたを困らせていた。
きっとあの時の言葉や思いが私の素直な気持ちだったんだと思う。
だから自分の事を責めず別れと向き合うしかなかったんだ。

あなたを乗せた電車が離れていく姿を見送りながら。
私は誓うよ。
次に出会える人とは笑顔でいたい。
大切にしていきたい。
そう思うんだ。
あなたと紡げなかった時間を次こそは…。
これで初めてあなたとの思い出が時間が輝く気がする。

おわり

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手に取って頂きありがとうございます。
大変短い小説になります。
こちらは他サイトで投稿していたシナリオになります。
拙い文字たちですが可愛がってくださると嬉しいです。

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