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【映画レビュー】2年ぶりの素敵体験『映画しまじろうミラクルじまのなないろカーネーション』の感想

少し出遅れましたが、なんとか行ってきましたよ。


『映画しまじろうミラクルじまのなないろカーネーション』のざっくりとした感想

『映画しまじろうミラクルじまのなないろカーネーション』を観てきました。

映画しまじろう ミラクルじまのなないろカーネーション
制作年:2021年 / 制作国:日本・中国
監督:河村友宏

https://eiga.com/movie/100380/

昨年突如として無期限延期を発表したしまじろう映画が、何事もなかったかのように帰ってきた!中国では実は『巧虎魔法岛历险记』のタイトルで2021年には公開されていた映画なのですが、かなりの時間をかけて日本にやってきました。

記念すべき映画第10弾の今作でも例年通り応援上映形式だったり、休憩時間があったりと子どもに優しい上映となっています。

本当は、キッズが盛り上がっているであろう土日の回に行きたかったのですがスケジュールの都合で平日の回に行ってきました。それでもそこそこお客さんは入ってたんですけどね。

本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと……

快作。

今年も「さすがしまじろう!」といった感じの素敵な映画になっていました。

もっと本編に踏み込んだ詳しい感想を書いていきます。


『映画しまじろうミラクルじまのなないろカーネーション』のもっと踏み込んだ感想


■母だけじゃない“保護者”の存在を意識した作品に!

しまじろう映画は毎年良くできているなぁ……と感心する仕上がりになっているのですが、今年はより一層そう感じる年となりました。

(C)Benesse Corporation 1988-2024/しまじろう (C)上海合源文化伝媒有限公司

今年のテーマは“母の日”
鏡の中からミラーくんがやってきたことをきっかけに、しまじろう達も鏡の中の世界へ出発。母の日を目前に虹色のカーネーションを求めて、冒険に出かけます。

正直、“母の日”と言うテーマにドキッともしたのですよ。

両親が二人揃っていない家庭も増えてきたし、家族のあり方も様々。
そんな現代に母の日をテーマに物語を描いていくのは、子どもを選びそうだな……なんて思ったのですが。

そのあたりの配慮は織り込み済み。

ミラーくんを今育てている祖母に感謝を述べていったりと、父や祖父母など“母”に固執しない落とし所に持っていくので、すごく安心しました。

(C)Benesse Corporation 1988-2024/しまじろう (C)上海合源文化伝媒有限公司

しかもその上で、しまじろう達が“当日映画館に連れてきてくれた保護者に向けてありがとうを言うように促す”と言うシーンが登場。

声出しさせる演出はこれまでもありましたが、こういった形式の煽りは初めて。ただでさえ盛り上がらせ上手なしまじろうが場内を温めた後なので、その流れで促した「ありがとう」に対して、しっかり聞こえてくるキッズ達の「ありがとう」の声に思わず涙してしまいました。

私が子供の立場だったら照れて反応できないと思うだけに、場内の温かさに余計に感動しましたよ。これで満員の場内とかだったらボロ泣きだよ多分。

保護者との来場を意識した応援上映形式に感動


■相変わらずの子供に配慮した演出が見事

最後に「ありがとう」を促す演出に限らず、今年もしまじろうの子供向けの配慮が本当に見事です。

おさらいも含めて、しまじろう映画独特の仕掛けには以下のようなものがあります。

・場内が完全に暗くならない
・本編(60分ほど)の途中に5分の休憩が挟まれる
・手拍子やダンス、歌など参加型の仕掛けが用意されている

歌やダンスは今や未就学児向け映画では定番の仕掛けですが、休憩タイムはいまだにしまじろうが唯一ですし、参加を促す掛け声などはアンパンマンやトーマスなどと比べるとしまじろうが一番上手くて、やはり未就学児向け映画で一番場内を盛り上げられるのはしまじろうだと思いますよ。

そして今年は新たな試みも登場。

最近の未就学児向け映画では、定番となった記念撮影タイムをしまじろうでも導入。

記念撮影タイムは『おかあさんといっしょ』や『シナぷしゅ』などに先を越されていましたが、しっかり他所の良いところも吸収していくしまじろうナイスです。

未就学児向けの参加型映画としての徹底さに感服。


■にゃっきいの変化にもびっくり

一つ本編の内容とは関係のない部分でびっくりしたのが、レギュラーキャラクターのにゃっきいの声が変わっていたこと

(C)Benesse Corporation 1988-2024/しまじろう (C)上海合源文化伝媒有限公司

以前までにゃっきい役を演じていた杉本沙織さんは2021年に亡くなられていたのですよね。通常放送を追えていないので今回の上映で、私は初めて杉本沙織さんじゃないにゃっきぃを初めて体験することになりました。

前作の2022年の映画が遺作だったのですね.....。
映画の一年延期があったせいで今更、喪失感を感じています。

にゃっきいというキャラクターは父親が同居しておらず、母親が働いているという設定です。両親が揃ってない子も投影できる存在としてにゃっきいがの存在の意味は大きいと思う年でもありました

ちなみににゃっきいの父は単身赴任中ということになっていて、設定上で存在はするみたいです。

にゃっきいの存在感を強く感じる年でした。


まとめ

●相変わらず上手い応援上映形式。
●“母の日”をテーマにしつつ、しっかり父や祖父母、保護者全般にも配慮。
●にゃっきい の声が変わっていてびっくり

というわけで2年ぶりのしまじろう体験は最高でした。

正直、子供向けの内容ではあるので、大人の見応えに及ぶ内容ではないので、大人一人で観に行って楽しめるような内容ではないのですが、“そもそもそういう想定じゃない”しね。

昨年の延期が嘘のようになにごともなかったかのように今年はフツーに上映してきたので変な感じでした。昨年の延期騒動はなんだったのか、なおさら気になります。


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▼昨年、延期が発表された時にびっくりしたという記事

▼3DCG版の前作映画の感想はこちら。


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